【ミラノ・コルティナ五輪】 フィギュアの坂本花織が銀メダル、中井亜美が銅メダルを獲得

3人がリンクで横並びに立ち、左手で持ったメダルを歯でかむようなポーズをとっている。中井の右手には大会マスコットのぬいぐるみが握られている

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画像説明, フィギュアスケート女子シングルで銀メダルを獲得した坂本花織(左)、金メダルのアリサ・リュウ(中央)、銅メダルの中井亜美
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ミラノ・コルティナ・オリンピック(五輪)は競技13日目の19日、フィギュアスケート女子シングルで、坂本花織が銀メダル、中井亜美が銅メダルを獲得した。金メダルはアリサ・リュウ(アメリカ)が逆転で獲得した。今季での引退を表明している坂本は2大会連続でメダルを手にした。

フィギュアスケートのシングルは、ショートプログラムとフリースケーティングの二つの演技の合計点で競う。ジャンプやスピンの出来やプログラム構成などを、技術審判と演技審判が採点する。

17日のショートプログラムでは29人が演技。17歳の中井がトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決め、自己ベストで首位に立った。僅差で坂本が2位、リュウが3位に続いた。4位には20歳の千葉百音がつけ、日本勢の表彰台独占の可能性に関心が集まった

19日のフリースケーティングは、ショートの上位24人が下位から順に滑走した。

メダル獲得が有力視された4人では、千葉が最初に登場。ジャンプをミスなくまとめ、滑らかなスケーティングを見せる。スピン、ステップも高く評価され、143.88点を記録。ショートとの合計を自己ベストの217.88点とし、この時点でトップに立った。

青と水色のグラデーションのワンピース風衣装を着た千葉が、氷上に右ひざをつき、左手を上げ、笑顔で上を見上げている

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画像説明, フリースケーティングで演技する千葉

続くリュウは、終始笑顔で滑きり切った。切れのよいジャンプを安定感をもって次々と成功させ、リズミカルなステップで観客を魅了。ほぼ完璧な演技で150.20点を出した。合計点は226.79で、千葉を抜いて首位に立った。

次は坂本。前半に高さと幅のあるダブルアクセルを決めると、トリプルルッツ・ダブルトーループの連続ジャンプも着氷。その後も滑らかな演技で高い技術力を見せ続ける。しかし後半に予定していたトリプルフリップ・トリプルトーループの連続ジャンプでは、フリップの単独ジャンプになるミスが出た。前半にも同じジャンプを跳んでいたため、基礎点からの減点となった。

フリーではジャンプ7本中、連続ジャンプを3度組み込める。最後のトリプルループにトリプルトーループをつけて連続ジャンプにし、リカバリーを狙うこともできた。しかし、この組み合わせは練習でほとんどやっていなかったといい、「これ以上マイナスはつけられない。とにかく残りは確実に決めよう」という気持ちで滑り切った。

演技直後はやや悔し気な表情を見せた。得点は147.67。合計224.90点で、リュウには届かず暫定2位となった。

首元に白いパールがついた、ボルドーのホルターネックドレス風衣装を着た坂本が、両手を広げ、笑顔で上を見ている

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画像説明, フリースケーティングで演技する坂本

そして最終演技の中井が登場。冒頭で大技トリプルアクセルを成功させた。大きな笑顔を見せ、のびやかな滑りを披露するが、ルッツ・トーループの連続3回転ではトーループが2回転になった。それ以外に大きなミスはなかったが、演技を終えると首をかしげた。得点は伸びず140.45点。合計219.16点で、上位2人には及ばなかった。

この結果、リュウが3位からの逆転で金メダルを獲得。坂本が銀メダル、中井が銅メダルを手にした。坂本は前回の北京大会の銅メダルに続き、2大会連続でメダルを獲得した。千葉は3位とわずか1.28点差で4位だった。

水色の衣装の中井が右腕を前方に出しながら笑顔で滑っている

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画像説明, フリースケーティングでの中井

「銀メダルで悔しいと思えるぐらい成長」

表彰式後のインタビューで坂本は、最後の五輪を終えた気持ちを聞かれると、「力が最後まで100%出し切れなかったのがすごく悔しいんですけど、これだけ悔しい思いをしても、銀メダルをとれたことがすごく、今までの頑張りが実ったのかなと思います」と涙を流しながら話した。

演技後に涙があふれたことについては、「正直、やっぱりここで完璧に決めたかったという気持ちが強かったので、できなかった分が優勝を逃してしまった点数分だったので、それがすごく苦しくて涙が出ました」と述べた。

そして、「(北京大会での)奇跡のような銅メダルから、銀メダルで悔しいって思えるぐらい成長したのかなと思うので、この4年間頑張ってきてよかったなと思いました」と話した。

また、「目標にしていた団体、個人ともに銀以上は、何とかぎりぎりできたので、目標達成として自分を褒めたいと思います」と述べた。

「夢がかなった気分」

中井は、「正直、本当にびっくりしていますし、ショート終わった時点では順位も1番で緊張していたんですけど、演技前は落ち着いていました」、「緊張もほとんどしていなかったので、いつもどおりの自分をしっかりと出せたと思うので、その結果、銅メダルという形で終われたことが本当にうれしいです」と笑顔で話した。

初出場での銅メダル獲得を知った瞬間については、「どこに順位が出るのかわからなくて、自分自身いま何位なんだろうくらいの気持ちで見てたら、名前の横に3位と書いてあって、本当に現実なのか疑うくらいびっくりしました」。

五輪メダリストになった実感については、「まだ湧いていないんですけど、すごくメダルも重いですし、いつもの試合と違って重さを感じるので、だんだんと実感はついてくると思います」と話した。

そして、「初めてのオリンピック、すごく楽しめましたし、夢の舞台で演技するだけでもすごいことなのに、こうやってメダルもとれて、夢がかなった気分です」と述べた。