化石燃料からの「フェーズ・アウト」削除、COP28合意草案に複数の国が反発
ジョージーナ・ラナード、気候記者(ドバイ)

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アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開かれている第28回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)が、合意に至らない可能性がある。一部の参加国が、化石燃料に関する合意案が「弱い」と猛反発したためだ。
合意の草案からは、化石燃料の使用を「フェーズ・アウト(段階的に完全排除)」するべきだという文言が削られていた。
COP28での合意には、参加198カ国すべての賛成が必要。
化石燃料を燃やす人類が地球温暖化を促進し、何百万人もの命を危険にさらしている。しかし各国はこれまで、化石燃料の使用中止について、その時期や方法で合意したことがない。
欧州連合(EU)の代表は、現状の草案を「容認できない」とし、会議から離脱する可能性もあると述べた。
アイルランド環境相でCOP28のEU交渉人を務めるイーモン・ライアン氏は、「我々は、この文言を認められない」と述べた。一方で、交渉決裂は「世界が必要としている結果ではない」と付け足した。
ドバイには現在、気候変動の最前線にいる国々を含め多くの政治家が集まり、深刻化するこの問題について話し合っている。今年は、世界の平均気温が記録を更新するとみられている。
石油や石炭、ガスを燃やすことで排出される温室効果ガスにどう対応するかが、会議の中心的な議題だ。
COP28のスルタン・アル・ジャベル議長が、化石燃料に関する力強い合意を取りまとめる見込みは薄い。同議長は、アブダビ国営石油会社(ADNOC)の最高経営責任者(CEO)でもあるからだ。
しかし、化石燃料の使用を急速に廃止したい国々は、ジャベル氏が化石燃料の「フェーズ・アウト」を支持すると発言したかに見えたため、楽観的な見方を強めていた。
9日に発表された文書草案では、「選択可能な最良の科学に沿った化石燃料のフェーズ・アウト」が協議結果の選択肢のひとつであることが確認された。
しかし、それがいつ行われるのかや、またフェーズ・アウトに際し、化石燃料を燃やした時に放出される二酸化炭素(CO2)を貯蔵する高価で実験的な技術が使われるのかについて、疑問が残った。
11日にはさらに、「フェーズ・アウト」という文言が削除された草案が発表された。代わりに、各国は「化石燃料の消費と生産を、公正で秩序だった衡平な方法で削減する」べきだと記されていた。
文言の変更は細かいことに見えるかもしれないが、国連文書のわずかな違いは、各国の履行義務を大きく変える可能性がある。
多くの国々は、全体会議が招集される前のわずか1時間しか、文書を見る時間がなかったようだ。

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気候変動の最前線にあり、海面上昇によって住宅が壊されたり、豪雨で犠牲者が出たりしている国々は、この草案を非難した。
小島嶼国連合(AOSIS)の代表は、「我々は死亡診断書には署名しない」と述べ、「化石燃料のフェーズ・アウトへの強い貢献」が書かれていない文書には合意できないとした。
他方でジャベル議長は、この文書を「大きな前進」と述べ、自分の野望を反映したものだと述べた。
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しかしアメリカの報道官は、化石燃料に関する文言の一部は「大幅に強化される必要がある」とした。
イギリスはこの草案に「失望した」、「十分ではない」としている。報道官は、「我々の気候変動対策の目標を達成するには、制限のない化石燃料の使用からのフェーズ・アウトが必要だ」と述べた。
気候変動の影響を強く受ける46カ国が形成する「後発開発途上国(LDC)グループ」は、草案を受け入れられないとした。同グループの会長は、「野心はどこに行ったのか」と問いかけた。
サウジアラビアは協議中、化石燃料からのフェーズ・アウトについて、強い文言を使うことを繰り返し阻止していたと報じられている。同国はコメント要請に応じなかった。
また、化石燃料から再生可能エネルギーへの移行についてさらなる支援を求めている途上国も、石炭や石油、ガスからの急速なフェーズ・アウトを強調していないこの草案を支持するとみられている。
最新の草案には、世界の再生可能エネルギー容量を2030年までに3倍にする約束が含まれている。この公約には、協議の初期段階で100カ国以上が署名している。
一方で、国連のアントニオ・グテーレス事務総長が11日に示した、政策の成功に関する基準は含まれないもようだ。
グテーレス氏は、COP28は石炭や石油、ガスの未来について各国が決定できるかどうかで判断されると述べた。
また、この会議が成功したとみなされるのは、「1.5度というスケジュールに沿って化石燃料からフェーズ・アウトする必要性について」同意が形成された場合だけだとした。
各国は、世界の平均気温の上昇を工業発達以前に比べて摂氏1.5度に抑えようとしている。
COP28は11日に正式に終了する予定だが、各国が最終合意をめぐって議論しているため、協議が長引く可能性もある。











