COP28議長国UAE、会合を商談に利用予定とのBBC報道を否定

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30日に開幕する国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)を、議長国のアラブ首長国連邦(UAE)が石油やガスの取引に利用しようとしている疑いがあるとBBCが報じた。COP28議長は29日の記者会見で、この疑惑を否定した。
BBCは、UAEがCOP28に合わせ、15カ国と化石燃料の取引について協議を予定していることが流出文書から明らかになったと、27日に報じた。
COP28のスルタン・アル・ジャベル議長は29日の記者会見で、この報道について、議長国をおとしめるのが狙いだと主張。
「疑惑は虚偽であり真実ではない。不正確であり正確ではない」と述べた。
BBCの広報は、「私たちの調査報道は最高の編集基準に従って綿密に行われた」とコメントした。
ジャベル氏はCOP28の議長と同時に、UAEの巨大国営石油会社アドノックと国営再生エネルギー会社マスダールの最高経営責任者(CEO)も務めている。
各国との「交渉ポイント」を準備
流出した文書は、BBCと協力する「センター・フォー・クライメート・リポーティング」のジャーナリストらが入手した。COP28を前にUAEのチームが、少なくとも27カ国の政府代表団と会談するために準備したものだった。
そこには、「交渉のポイント」案などが書かれていた。対中国では、アドノックがモザンビーク、カナダ、オーストラリアで「国際的なLNG(液化天然ガス)の機会を共同で評価する意思がある」ことを伝えるとしている。
コロンビアの大臣に対しては、アドノックが同国の化石燃料資源開発を支援する「用意がある」と述べるとしている。
このほか、ドイツやエジプトなど13カ国についての交渉ポイントも書かれており、アドノックが化石燃料プロジェクトの開発で各国政府と協力したいと伝えるとしている。
議長は「必要がない」と全否定
29日の記者会見でジャベル議長は、「誓って言う。報じられているような交渉ポイントを見たことがないし、私が関係した議論の中でそのような交渉ポイントを使ったこともない」と述べた。この会見にBBCは招かれなかった。
COP28は、地球規模の気候変動に関して国連が開く、最新の交渉の場だ。今年はUAEのドバイで開かれ、イギリスのチャールズ3世国王ら世界の指導者が出席する。
アムネスティ・インターナショナルなどの国際組織は、利益相反を理由に、ジャベル氏にアドノックCEOを辞任するよう求めている。
ジャベル氏は記者会見で、UAEにはCOP28をビジネス上の利益のために利用する必要はないと述べた。
「UAEや私自身がCOPやCOP議長国であることを利用して、ビジネス取引や商関係を確立する必要などない」
「この国は過去50年間、橋を架け渡し、協力関係を築く能力によって成り立ってきた」
COP28では、長期的な地球の気温上昇を工業発達以前に比べて摂氏1.5度に抑えることの促進が期待されている。これは、国連の気候科学機関が、気候変動による最悪の影響を避けるために極めて重要だとしている目標だ。しかし、そのためには温室効果ガスの排出量の大幅削減が必要で、2030年までに2019年比で43%削減しなければならない。










