イスラエル軍、ヨルダン川西岸で急襲作戦 少年2人含む4人死亡
ルーシー・ウィリアムソン(ヨルダン川西岸地区ジェニン)、デイヴィッド・グリッテン(ロンドン)、BBCニュース

画像提供, Dave Bull
イスラエル占領下のパレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区で29日、イスラエル国防軍(IDF)が急襲作戦を実施し、少年2人を含む4人のパレスチナ人が殺害されたと、パレスチナ当局が発表した。
複数の監視カメラ映像には、ヨルダン川西岸地区ジェニンでアダム・アルグールさん(8)とバセル・アブ・アルワファさん(14)が銃撃されているとみられる様子が映っている。
IDFは、複数の容疑者が兵士に爆発物を投げつけたため、兵士が実弾で応戦したとしている。
また、この作戦で「テロリスト集団の高位の2人」を殺害したとした。
10月7日のイスラム組織ハマスによるイスラエル南部奇襲をきっかけにパレスチナ自治区ガザ地区で双方による戦闘が始まって以降、ヨルダン川西岸地区でも暴力行為が急増している。

IDFはこの日、ジェニンの難民キャンプで軍事作戦を実施した。
監視カメラ映像に映る小さな人物は、方向転換をして走り始め、その後勢いよく地面に倒れた。アダム・アルグールさんとみられ、その体を友人が引きずって車道から移動させている。
アダム・アルグールさんは頭部を撃たれた。
その近くでは、14歳の友人バセル・アブ・アルワファさんが胸部を撃たれた。
これらの少年2人はジェニンの病院で死亡が確認された。
IDFは声明で、「ジェニンの難民キャンプでの活動中、多数の容疑者がIDF兵士に向けて爆発物を投げつけた」、「兵士は実弾で応戦し、それが命中したことが確認された」とした。

バセルさんの遺体はハマスの緑色の旗に包まれ、混雑した病院の安置所で埋葬の準備が進められた。この様子を見守っていた親族は、バセルさんはこうなることを望んでいなかったはずだと、BBCに語った。
「彼は罪のない人間で、民兵組織のメンバーでもない」と、怒りと悲しみに揺れる親族の男性は述べた。「学校では完璧で、優しく良い子だったのに」。
ウィサム・バクル病院長は、少年2人が頭部や胸部を撃たれていることから、意図的に殺害されたことが示されていると述べた。
「ジェニンにはいま、安全な場所はない」
連夜の急襲
ガザ地区で戦闘が続く中、ヨルダン川西岸地区ではIDFによる攻撃がほぼ毎晩起きており、緊張が高まっている。
ジェニンでの夜間の作戦で、IDFはパレスチナの武装組織「イスラム聖戦(PIJ)」のモハメド・ズベイディ上級司令官と、ズベイディ氏と同じ建物内にいた別の司令官ウィサム・ハヌン氏を殺害した発表した。
IDFはズベイディ氏が、イスラエルの民間人1人が死亡し、兵士数人が負傷した5月の銃撃2件に関与したとしている。
PIJは地元の司令官2人が殺害されたことを認めた。PIJはハマスと同様に、イスラエルやイギリスなど複数の西側諸国からテロ組織に指定されている。
IDFはまた、今回の作戦で指名手配の17人を拘束したとしている。

画像提供, Dave Bull
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イスラエルはミサイルや手投げ弾、爆発物を使用し、ジェニンの難民キャンプに広範な破壊の傷跡を残した。いくつかの住宅はひどく損傷したり、倒壊されたりし、がれきの山ができている。
住民らは複数の掘削機を使って、まだがれきの下に埋まっていると思われる遺体を探している。
国連は今回の急襲作戦の前、10月7日以降にヨルダン川西岸地区でIDFによって殺害されたパレスチナ人は少なくとも225人に上ると発表していた。このうち50人以上は子供だとした。









