キーウに最大規模のドローン攻撃 少なくとも5人けが、中心部で停電

ジェイムズ・ウォーターハウス、BBCニュースキーウ

ロシアのドローン攻撃で大きな被害を受けたキーウの幼稚園

画像提供, Reuters

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ウクライナの首都キーウの市長は25日、ロシアによる大規模なドローン(無人機)攻撃を受けたと発表した。昨年の本格侵攻の開始以降で最大の攻撃だったとした。

キーウへの攻撃は25日未明に始まり、多くの住民が爆発音で目を覚ました。その後6時間以上にわたり、市内全域に防空システムのごう音が鳴り響いた。

ロシアによる波状攻撃は、キーウの北と東の方角から続いた。

ウクライナ当局によると、イラン製のドローン「シャヘド」が75機以上、キーウに向けて放たれた。1機を除いてすべて撃墜したという。

ただ、迎撃に成功しても、落下する破片で致命傷を負う恐れもある。

キーウのヴィタリー・クリチコ市長は、この攻撃による死者は報告されていないが、11歳の子どもを含む少なくとも5人が負傷したと述べた。

被害を受けた建物の中には、幼稚園もある。

ロシアはミサイルの在庫が減っており、シャヘドを安価な代替兵器にしているとみられている。シャヘドは弾道ミサイルより速度が遅く、特徴的な翼がある。

ここ何週間かはロシアによるミサイル攻撃がなかったため、ロシアが備蓄を増やしているのだろうとの見方が出ていた。

動画説明, キーウは最大規模のドローン攻撃を受け、住民や建物が被害を受けた

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、今回の空爆を「意図的なテロ」行為と非難。「ロシアのテロから守るため、世界団結への努力を続ける」と述べた。ウクライナは現在、西側からの継続的な支援の確保と、ウクライナの欧州連合(EU)加盟を目指している。

ゼレンスキー氏はまた、今回の攻撃が、ウクライナで「ホロドモール」と呼ばれる大飢饉(ききん)の犠牲者追悼の日に行われたことにも言及した。ソ連の独裁者ヨシフ・スターリンによる政策で、ウクライナは1932~1933年に大飢饉に襲われ、数百万人が命を奪われた。

ウクライナでは冬の寒さが続くなか、ロシアが再びウクライナのエネルギーインフラを標的にすることが懸念されてきた。この日の攻撃では、キーウ中心部の1万6000戸が停電。懸念が現実になった格好だ。

ただ、昨年の冬は、ロシアによる攻撃の被害を受けた送電線やパイプを、ウクライナ当局が素早く修復。住民から電気や水を奪おうとしたロシアの狙いをくじいたとされる。

ウクライナは防空能力も向上させている。

しかし、今回のような攻撃がなくなったわけではない。なおも人々は殺され、家々が破壊され、恐怖は拡散され、生活が混乱状態に置かれている。

追加取材:ローラ・ゴッツィ