トランプ前大統領、選挙結果覆す試みは「職責の一部」 裁判所に免責求める

Former US President Donald Trump

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画像説明, ドナルド・トランプ前米大統領

アメリカのドナルド・トランプ前大統領は5日、2020年大統領選挙の結果を覆そうとしたとして起訴されている裁判で、大統領の責務を果たすためにしたことであり、「完全に免責される」と主張した。

トランプ前大統領の弁護団がこの日、首都ワシントンの連邦地裁に新たな文書を提出した。

その中で弁護団は、前大統領が2020年大統領選の結果に疑念を示したのは「連邦選挙の完全性を保証」するためであり、大統領の職務の「核心」だったと主張。刑事訴追の対象にはならないとした。

弁護団はまた、「起訴状に記載されている行為は、大統領の公的責務の『外枠』にしっかり収まっている」とアピール。「したがって、トランプ大統領に対する刑事訴追の根拠にはなり得ない」とした。

トランプ前大統領は大統領選で敗北後、選挙で不正があったとさまざまな主張をしている。しかし、結果を変えるほどの広範な不正があったことの証拠は示せていない。

司法省のジャック・スミス特別検察官は裁判で、前大統領には「すべてのアメリカ人と同様に、選挙について公の場で発言する権利があった。選挙中に結果を左右する不正があり、勝ったのは自分だと虚偽の主張をする権利すらあった」と説明。

その上で、前大統領の言動は許容範囲を超えており、「正当な票を不当だとし、選挙結果を覆すための違法な手段を追求した」と主張した。

機密文書めぐる裁判は延期求める

トランプ前大統領は現在、いくつもの裁判で被告になっており、ここ数日で裁判所に数多くの文書を提出している。

フロリダ州の私邸マール・ア・ラーゴで機密文書を不正に取り扱ったとされて起訴された裁判に関しては、弁護団は裁判所に延期を申し入れた。来年の大統領選の後に開くよう求めている。

裁判は現在2024年5月に予定されており、これを最も短くとも同年11月中旬まで延期するよう訴えている。そうなると、裁判の開始は11月5日の大統領選の投票後になる。

弁護団は、機密資料や証言に十分にアクセスできていないとし、大統領選の最中に公正な裁判を行うことは不可能だと主張している。

前大統領は、自身に対する起訴と、自身および自らの会社に対する法的な訴えはすべて、政治的な動機に基づくものだとしている。

Apparently classified files on the floor of Trump's Mar-a-Lago office

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画像説明, トランプ前大統領の私邸マール・ア・ラーゴで見つかったとされる機密文書。司法省が写真を公表した