ゼレンスキー氏殺害計画か、ロシアに協力画策疑いの女性逮捕 ウクライナ保安局

Zelensky visited a military hospital in the town of Ochakiv in Mykolaiv region of Ukraine in 27 July

画像提供, Reuters

画像説明, ゼレンスキー大統領は7月27日にミコライウ州オチャキウの軍病院を視察した

ウクライナの治安当局は7日、ロシアによるウォロディミル・ゼレンスキー大統領の殺害計画のため情報を収集・提供しようとした疑いで、女性1人を逮捕したと発表した。

容疑者は、6月のダム決壊で浸水被害を受けた南部ミコライウ州をゼレンスキー氏が訪問する際、その旅程を事前に探ろうとしたとされる。

ウクライナはたびたび、ロシアを支持する住民がロシア軍を助けるために情報を流していると非難している。

ゼレンスキー氏は7日、閣議の内容をソーシャルメディアで公表した中で、ウクライナ保安局(SBU)の責任者から「ウクライナ国内の裏切り者との闘い」について報告を受けたと書いた。

ロシア側は、今回の逮捕についてコメントしていない。

「現行犯逮捕」

SBUは声明で、容疑者はロシア側に情報を渡そうとしていたところを「現行犯逮捕」されたと説明した。ゼレンスキー氏の訪問に先立ち、ミコライウ州で情報を集めようとしていたという。

SBUは、この容疑者がSBU関係者と一緒に台所にいる様子を捉えた画像も公開した。容疑者とSBU関係者の顔はモザイク処理がされている。

A suspect is arrested for helping the Russians on a plot to attack Zelensky

画像提供, SBU

画像説明, SBUが公開した容疑者(中央)の画像

ゼレンスキー氏は6月、南部ヘルソン州のロシア支配地域にあるカホフカ・ダムの決壊被害を視察するためにミコライウ州を訪れた。7月にも、ロシア軍の激しい砲撃を受けた後のミコライウ州に再び足を運んだ。

SBUは、大統領の訪問前に殺害計画を察知し、警備を強化したとしている。

SBUによると、ロシアが「ミコライウ州へ大規模な空爆」を計画していたのに合わせて、容疑者はロシア軍の標的候補として、ウクライナ側の電子戦システムや弾薬保管庫などの位置情報を、ロシア側に提供しようとしていた。

SBUによると、容疑者は7月にゼレンスキー氏が訪れた黒海沿岸の町オチャキウ在住。かつて軍事基地の店舗で働いていたという。

SBUはゼレンスキー氏の警備を強化すると共に、大統領のオチャキウ訪問時には容疑者を逮捕しなかった。その後の容疑者の行動と、ロシア側から「受けた任務」についてより詳しく調べるため、大統領の視察終了後に容疑者の監視を続けたという。

SBUにによると、容疑者は同地域を車で移動し、ウクライナの軍事施設の写真や動画を撮影していた。

容疑者は、ウクライナ側の武器や軍隊の動きに関する情報を許可なく流布した罪に問われる見通し。有罪となれば、最長12年の禁錮刑が科せられる可能性がある。

SBUはこれまでに、ロシアの空爆目標決定を支援していた「ロシアの工作員」とみられる人物を複数逮捕している。