シリア北西部でロシアが空爆、民間人多数が死亡と報告

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シリア北西部で25日、ロシア主導の空爆により少なくとも11人が死亡したという。国連は26日、敵対行為の激化に深い懸念を示した。ロシア主導の空爆により少なくとも11人が死亡したという。
救助隊によると、反政府勢力が支配するイドリブ県のジスル・アル・シュゴール郊外で25日、戦闘機が市場近くに爆弾を投下。9人が亡くなった。
イギリスを拠点とするNGO「シリア人権監視団」によると、ロシアによる一度の攻撃で、今年に入って最多の犠牲者数。
このほか同日、イドリブ市近くが空爆され、さらに2人が亡くなったという。
ロシア軍は声明を発表していない。同軍の空爆によって、シリア政府は12年間の内戦で優位に立ってきた。
しかしシリア国防省は、シリア軍がロシア空軍と協力し、イドリブの「テロリストの本部と倉庫」を標的にした作戦で、「数十人のテロリストを排除」したと発表した。
この攻撃は、政府支配下にあるハマ県とラタキア県で民間人が殺された攻撃への報復措置だと、シリア国防省は説明した。
シリア人権監視団によると、21日以降にジハーディスト(聖戦主義者)と反体制派によるドローン攻撃と砲撃で死亡した民間人は計6人。一方、ロシアの空爆と政府軍の砲撃による同じ期間の死者は、民間人15人、戦闘員4人に上るという。
シリアで活動する民間救助団体「ホワイト・ヘルメッツ」によると、ジスル・アル・シュゴールで亡くなった人の大半は、ロシアの空爆で標的にされた場所に隣接する野菜市場で働く人や農家の人々だった。
モハメドさんは、市場でトマトとナスを車に載せていたところ、爆発があったと話した。
「そちらを向くと、近所の人が隣で叫んでいたので(安全な場所に)移動させた」と、モハメドさんはAFP通信の取材で話した。「自動車の持ち主の中には、けがをした人も、死んだ人もいる」。
ホワイトヘルメッツは、負傷者の中には子供もいるほか、重体の人もいるため、死者数は今後増える可能性があるとしている。
「シリアでは民間人への攻撃は止むことも、解決されることもなく続いており、シリア人は悲劇と絶望の終わりのない悪循環に陥っている」と、ホワイトヘルメッツは警告した。
シリアの内戦は、2011年にバシャール・アル・アサド大統領が平和的な民主派デモを武力で鎮圧したことで始まった。以来、50万人以上が殺害された。
イドリブ県は、反体制派が保持している最後の地域。同県に滞在している290万人の避難民の多くが、キャンプの過酷な状況下で暮らしている。
2020年3月には、ロシアとトルコが停戦を仲介し、政府によるイドリブ奪還の動きを止めた。これによって暴力は小康状態を保っているが、散発的な衝突や空爆、砲撃は続いている。










