内戦続くシリア、5月に大統領選実施へ アサド氏の権力維持が目的か

画像提供, Reuters
シリア議会は18日、5月26日に大統領選挙を行うと発表した。現職のバシャール・アル・アサド大統領の権力を維持する目的とみられる。シリア大統領の任期は7年。
シリアでは内戦がなお続いており、経済危機も拡大しているものの、アサド氏が強力は対立候補に直面する可能性は低い。
10年におよぶ内戦を経て、政府が大都市の大半を掌握している。これまでに40万人が殺害され、人口の半分以上が住む場所を追われた。
ハムーダ・サッバフ議長によると、立候補は19日から始まる。また、在外シリア国民は、5月20日に各国大使館で投票できるとしている。
大統領選が行われるのは、内戦が始まってから2回目。2014年の前回選挙では、アサド氏が得票率92%で勝利した。ただしシリア国内の反政府派やアメリカ、欧州連合(EU)は、この選挙は非民主主義的で法に適っていないと批判していた。
一方でこの大統領選は、過去数十年でアサド一族以外の立候補が認められた初の選挙だった。しかし立候補した2人は知名度が低く、支持も得られなかった。
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シリアの内戦は、治安部隊が平和的な民主派デモを威力で制圧したことを機に、勃発(ぼっぱつ)し、反政府派が武装するに至った。紛争はシリア全土に広がり、多くの反政府勢力やイスラム聖戦主義者、国外勢力などが国内に入り込む事態となった。
現在は親政府派が国土の大半を勢力下に収めている。反政府派が確保している最後の地域である北西部イドリブ県でも、政府軍との間で停戦が結ばれているが、確固としたものではない。
シリアはまた、深刻な経済危機にあり、食品価格の上昇や通貨の暴落に見舞われている。政府は、西側諸国による制裁が原因だと非難している。
国連監視下の選挙を回避か
国連のガイル・ペデルセン・シリア担当特使は3月、BBCの取材で、国内の戦況にもうしばらく変化がないことから、全国的な停戦に向けた「またとない好機」が訪れていると語った。
一方で、この機会を逃せば、内戦はさらにあと10年続くだろうとも述べ、対立している各派に対し、信頼を築き、交渉に基づいた解決策を得るよう「一歩ずつ」進むよう呼びかけた。
ペデルセン氏はこれまで、シリアが国連の監視下で選挙を行えるよう、憲法改正に向けた協議を進めてきた。
しかし今年1月には、シリア政府側が「真摯(しんし)に対応しない」ことでこの協議に遅れが出ていると話していた。
アメリカをはじめとする西側諸国は、シリアが意図的に憲法改正案の起草を遅らせることで、2021年の大統領選に国連を関わらせないようにしていると批判していた。











