中国国防相、アメリカとの衝突は世界にとって「耐えがたい災難」

画像提供, AFP
中国の李尚福国防相は4日、シンガポールで開催されたアジア安全保障会議で演説し、アメリカとの衝突は世界にとって「耐えがたい災難」になるだろうと述べた。
李氏は3月に国防相に就任して以降初めての主要な演説に臨んだ。その中で、「一部の国」がアジアでの軍拡競争を激化させていると指摘した。
一方で、世界は中国とアメリカが一緒に成長できるだけの大きさがあるとし、2つの超大国は共通の基盤を探るべきだと述べた。
これに先立ち、アメリカは3日、アメリカとカナダの海軍の艦艇が台湾海峡を航行中、中国海軍の駆逐艦が米海軍の艦艇に接近し、「安全ではない」操縦を行ったと発表した。
中国はアメリカとカナダが「意図的にリスクを誘発している」と批判した。アメリカとカナダは国際法で認められている範囲で航行していたと主張した。
中国の李国防相は、アメリカは「冷戦的な考え方」をしており、これが「安全保障上のリスクを高めている」と非難した。
李氏は演説の中で、アメリカとその同盟国による海軍パトロールが、「航行の覇権を行使する口実」となることを、中国は認めないと述べた。
台湾海峡での出来事について問われると、緊張を高めているのは地域外の国々だとだけ答えた。
米中の「実質的なやりとり」なく
2日から3日間の日程で開かれたアジア安全保障会議に出席した、アメリカのロイド・オースティン国防長官と中国の李国防相は、2日のオープニング・ディナーで握手し、短く言葉を交わしたものの、実質的なやりとりはなかったと報じられている。
中国のロシアからの武器購入をめぐり、アメリカは2018年に李氏に制裁を科した。中国政府はこれを理由に、アメリカからの直接的な軍事協議の要請を拒否している。
中国代表団の1人はAFP通信に対し、李氏への制裁解除がアメリカとの会談の前提条件だと語った。
今回の安全保障会議で、オースティン国防長官は軍事協議を拒んだ中国を強く非難した。
ロイター通信によると、同会議に合わせて、主要国の情報機関トップが会合を開いた。
外交的対立はあるものの、米国務省のダニエル・クリテンブリンク国務次官補(東アジア・太平洋担当)は4日から中国を訪れる。10日までの日程で、ニュージーランドも訪問する。
米中関係は近年、台湾に関する中国の主張や、南シナ海の領有権など複数の問題をめぐり緊張状態にある。








