中国、最大級の軍事「侵入」 台湾が発表

Chinese pilot during military exercises around Taiwan (09/08/22)

画像提供, Reuters

画像説明, 中国は8月にも台湾周辺で大規模な軍事演習を実施した。写真は当時の中国軍機のパイロット(8月9日)

台湾国防部(国防省)は26日、台湾周辺の海や空で、中国による最大規模の侵入があったと発表した。

発表によると、中国空軍の戦闘機やドローンなど71機が台湾の「防空識別圏」に入った。うち43機は、中国と台湾を隔てる非公式の休戦ラインとなっている「中間線」を越えたという。

一方、中国は、台湾周辺で25日に軍事演習を行ったと発表した。台湾とアメリカの「挑発」に対抗したものだとした。

アメリカは今回の事態を受け、中国の軍事行動が「不安定になって」おり、「地域の平和と安定」を損なっているとの見方を示した。

台湾では自治が行われている。しかし中国は台湾を、分離した省であり、いずれは統一されるものとみなしている。

中台の緊張

台湾と中国の緊張はここ数カ月、徐々に高まっている。

8月には、アメリカのナンシー・ペロシ下院議長が台湾を訪問し、中国は強く反発した。過去25年間で最も高位の米政治家の訪問だった。

中国は対応措置として、台湾近海で当時としては最大規模の軍事演習を実施。台湾との貿易を一部停止した。

台湾の呉釗燮・外交部長(外相)は、当時の中国の行動を非常に挑発的だと非難した。中国は、台湾を支配するための武力行使を否定していない。

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アメリカの立場

米国家安全保障会議の関係者は、今回の事態をアメリカは憂慮していると述べた。そして、「アメリカの長年の関与と『一つの中国』政策に沿って、台湾が十分な自衛能力を維持するよう、引き続き支援していく」と付け加えた。

アメリカはこれまで、台湾問題で常に外交的な綱渡りをしてきた。

中国との関係においては、土台となっている「一つの中国」政策を堅持。中国政府は1つしかないとし、台湾ではなく中国と正式な国交を結んでいる。

しかし同時に、台湾とも密接な関係を保っている。台湾の自衛への支援はアメリカの義務だとした、同国の台湾関係法に基づき、台湾に武器を販売している。