スーダン停戦、さらに72時間延長 首都では爆撃やまず

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スーダンで戦闘を続けている軍と準軍事組織「迅速支援部隊(RSF)」は4月30日、民間人の避難を目的とした停戦を3日間延長することで合意したと、それぞれ発表した。だが、首都ハルツームでは同日も爆撃が続いた。
軍はRSFを一掃するためハルツームを攻撃中だとした。戦闘は停戦の延長が発表された後も激化している。
これまでの戦闘では500人以上の死亡が報告されているが、実際の死者はもっと多いとみられる。ハルツームでは数百万人が市内に閉じ込められた状態にある。
権力争いを繰り広げている両勢力は、サウジアラビアなどの近隣諸国や米英両国、国連による外交努力の末、人道的な停戦で合意した。27日には72時間延長されたが、守られなかった。
軍は、停戦合意の次の段階で双方がどのように動くかは不明だとしている。今回の停戦の延長が発表される前には、首都中心部の北側でRSFに対して作戦を実施したと発表した。

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現在の衝突は、軍トップで実質的な大統領のアブドゥル・ファッターハ・ブルハーン将軍と、RSFを率いるモハメド・ハムダン・ダガロ司令官(「ヘメティ」の名で知られる)が、国政の方向性と民政移管をめぐって対立していることが背景となっている。主な対立点は10万人規模のRSFを国軍に編入する計画で、誰が新たな軍組織を指揮するかで争っている。
ハルツームから脱出できずにいるタハリール中東政策研究所のハミド・カラファラ氏は、「大きな爆撃音が近づいてくると、みんな家の中に避難する。窓や壁から離れた真ん中の部屋に集まり、過ぎ去るまで床に横たわっている」と話した。
「爆撃音が少し離れると、急いで外に出て必要なものを手に入れる。静かな時間は1日2時間ほどで、外出はかなり危険だが仕方がない」

赤十字国際委員会(ICRC)によると、医療物資など8トンの救援物資を積んだ最初の大規模支援機がこの日、スーダン北東部ポートスーダンの空港に到着した。
ICRCは声明で、「敵対行為が続いており、ハルツームなどの医療施設に物資を届けるためには、紛争当事者からの安全な通行の保証が必要だ」とした。
戦闘が始まった4月15日以降、ハルツーム市内の医療機関の7割以上が閉鎖せざるを得ない状況にある。
ケニア・ナイロビで取材するポール・アダムス外交担当編集委員は、軍がハルツームからRSFを追い出すのは困難だろうと説明。軍備面では軍が優位だが、RSFは機動性が高く、市街戦に適しているとする。
混乱が続く中、諸外国は自国民の退避を進めている。
英政府は30日、最終の退避便を5月1日に運航すると発表した。英外務省によると、これまでに英国民2122人がスーダンから退避したという。
アメリカは自国民のさらなる退避のため、ポートスーダンに輸送艦を入港させた。サウジアラビア・ジェッダに運ぶ。同国によると、一週間前に空輸した外交官に加え、これまでに米国民数百人がスーダンを出国しているという。

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ポートスーダンで取材するリーズ・ドゥーセット国際担当主任編集委員は、多くの人々が路上で寝泊まりしながら出国の方法を探っていると伝えた。市内のホテルは世界各国のパスポートを持つ人々でいっぱいで、首都からスタッフの大半を退避させた国々が急きょ、大使館機能を果たす窓口を設置しているという。
同編集委員によると、多くの人が出国できない事態を恐れている。イエメン、シリア、スーダンといった国々が発行した、幸運とは言えないパスポートを持つ人々が多数集まっており、イエメン人は学生を中心に約3000人が数週間にわたって足止めされているという。「サウジアラビアは多数のイエメン人を受け入れることに神経質になっている」と、イエメン人の帰国を手伝っている安全保障アドバイザーは同編集委員に話した。

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2019~2022年に2回、スーダン首相を務めたアブダラ・ハムドク氏は4月29日、今回の紛争がシリアやリビアでのものより悪くなる可能性があると指摘した。それらの紛争は何十万人もの死者と、一帯に政情不安をもたらした。
ハムドク氏は、「このままでは世界にとっての悪夢になる。これは国軍と小さな反政府組織の戦争ではない。2つの軍隊の戦争のようだ」と話した。










