スーダン、各国の退避相次ぐ 米英外交官や欧州市民ら空路で避難

Soldiers inside an army plane

画像提供, France Defence Force

画像説明, フランス軍は23日、スーダンから市民を退避させた。画像は軍用機内の兵士の様子

国軍と準軍事組織「迅速支援部隊(RSF)」の戦闘が続くスーダンで、各国が自国の外交官や市民の退避を進めている。

アメリカとイギリスは23日、外交官を空路でスーダンから退避させたと発表した。

米当局は23日朝、米軍のCH-47(チヌーク)輸送ヘリコプター3機で100人弱を輸送する「迅速かつ見事な」作戦を実施したと発表した。

首都ハルツームのアメリカ大使館は現在、閉鎖されている。同大使館は、「ハルツームの治安状況が不透明で、空港が閉鎖されていることから、現時点で、米政府によるアメリカ市民の避難実施は安全とはいえない」とツイートした。

英政府も外交官とその家族をスーダン国外に空輸したと発表。「複雑かつ迅速」な作戦だったとした。ジェイムズ・クレヴァリー英外相は、スーダンに残る自国民を避難させるための選択肢は「極めて限られている」と述べた。

仏独なども避難実施

米英のほかに複数の国が、23日に避難作戦を実施した。

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、仏市民らを乗せた飛行機が23日にジブチに到着したことを認めた。

少人数のオランダ市民が、フランスの同じ航空機でハルツームを離れた。オランダは23日夕にさらに多くの国民を空路で避難させたいとした。

ドイツ軍によると、輸送機3機のうち最初の1機には101人が搭乗し、スーダンからヨルダンに向かった。

イタリアスペインもそれぞれ、市民を避難させた。スペインの避難作戦にはアルゼンチンコロンビアアイルランドポルトガルポーランドメキシコヴェネズエラスーダンの市民も含まれる。

カナダのジャスティン・トルドー首相は、カナダ政府が自国の外交官を避難させたと発表した。

22日には、湾岸諸国やエジプト、パキスタン、カナダの市民を中心とする150人以上が、サウジアラビア西部ジッダへ海路で避難した。サウジアラビアが発表した。

ハルツーム市内で立ち往生しているアフリカやアジア、中東からの多くの留学生は、必死に助けを求めている。

一方、スーダン国内でインターネット接続がほぼ完全に崩壊しているとの情報もある。ハルツームやほかの都市で立ち往生している人のための救援活動の調整に、大きな支障をきたす可能性がある。

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停戦実現せず、数百人が犠牲に

首都ハルツームは激しい砲撃に見舞われている。国軍とRSFの戦闘で数百人が死亡、数千人が負傷している。

ハルツームやそのほかの都市では銃撃や爆撃がほぼ絶え間なく続き、大半の国民のための電気や食料・水への安全なアクセスが遮断されている。

国軍とRSFはこれまでに3度、停戦を実施することで合意したものの、いずれも守られなかった。直近では、イスラム教のラマダン(断食月)明けの祝祭「イード・アルフィトル」が始まる21日から3日間停戦するとしていたが、戦闘は続いた。

アメリカは23日、「スーダン内外で支援を必要としている人々への人道的対応を調整」するため、災害対応チームを現地に派遣すると発表した。

サマンサ・パワー米国際開発庁(USAID)長官は、災害対応チームはまずケニアで活動し、救命人道支援を最も必要としている人々へ届ける」ことを優先すると述べた。

世界保健機関(WHO)によると、国軍とRSFの衝突でこれまでに400人以上が死亡した。病院にたどり着けずにいる人もおり、実際の死者数ははるかに多いとみられる。

RSFが最初に出現したスーダン西部ダルフール地方も、戦闘の大きな影響を受けている。

国連は女性と子どもを中心に最大2万人が、ダルフール地方と国境を隔てたチャドに逃れていると警告している。