スーダン国軍、英米仏中の外交官らの国外退避支援に同意 「脱出作戦実施した」と米大統領

Heavy smoke billows above buildings in the vicinity of the Khartoum airport on April 15, 2023

画像提供, Getty Images

画像説明, ハルツームの国際空港も戦闘に巻き込まれた。画像は空港上空に立ち上る黒煙(15日)

スーダン国軍と準軍事組織「迅速支援部隊(RSF)」の戦闘が続く中、国軍は22日、イギリス、アメリカ、フランス、中国の外交官と市民を国外退避させるとの声明を発表した。ジョー・バイデン米大統領は22日夜、米外交官とその家族を首都ハルツームから避難させたことを明らかにした。

スーダン国軍の声明によると、軍トップのアブドゥル・ファッターハ・ブルハーン将軍が、「今後数時間のうちに」4カ国の外交官と市民の避難を促し、確実に避難できるようにすると同意したという。

22日にはサウジアラビアが、スーダンから自国民ら150人以上を退避させたことを認めた。サウジアラビア外務省は、同国西部ジッダへ避難した人の中には、外交官や国際機関関係者が含まれると説明した。

サウジアラビアは、自国民91人と、カタールやパキスタン、アラブ首長国連邦、カナダなど複数の国の66人を安全に運んだと発表した。海路での避難だったと、国営テレビ「アルイフバリヤ」は報じた。

こうした中、イギリス政府は「多くの不測の事態」に備えているとした。

ただ、22日に市街地で激しい戦闘が起きたことで、首都ハルツームの空港からどのようにして避難できるのかは不透明な情勢だった。

米政府関係者、スーダンから退避

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RSFは先に、23日早朝に6機の航空機が使用されたとしていた。この避難はアメリカ側と調整したものだという。

これ以上の詳細は明かになっていない。

何人がスーダンから空路で輸送されたのかは確認されていない。しかし、22日の作戦を前に、BBCがアメリカで提携しているCBSニュースは、政府職員約70人の避難が計画されていると報じていた。

バイデン氏は、ハルツームの米国大使館が現在、閉鎖されていることを認めた。「在スーダン米国大使館の業務を一時的に停止している」。

また、ジブチ、エチオピア、サウジアラビアに対し、「我々の作戦の成功に不可欠な存在」だったと感謝を述べた。

バイデン氏は、米国大使館職員の「勇気とプロ意識」、そして「彼らを見事に安全な場所に運んだ米軍関係者の比類ない技術」を称賛した。

空路で避難と

スーダン国軍は声明で、イギリス、アメリカ、フランス、中国の市民と外交官について、ハルツームから軍の輸送機に乗って空路で避難すると説明していた。

イギリス政府は「ハルツームにいるイギリス国民と外交官を支援するため、あらゆる手を打っている」と説明。国防省と外務省が連携し、さまざまな事態に備えるとしているが、その中に即時避難が含まれるのかは明言しなかった。

リシ・スーナク英首相は22日朝、スーダン情勢について緊急治安閣僚会議(COBRA)を開いた。

ハルツームにいるイギリス人は、英政府から「完全に見捨てられた」と感じていると、BBCに語った。この女性は、避難計画について「情報のほとんどをまったく」伝えられていないと付け加えた。

「現地のイギリス人にとって、非常に不安で心配で、混乱した状態が続いている」と女性は述べた。「いまだに何がどうなっているか分からない状況だ」。

「計画が何もない。計画を立てるための計画のようなものさえない。事態が急速に変化しているのは分かるが、正直なところ、私たちは色々な意味で、ここで完全に見捨てられている」

スペインの国防相は、自国民やそのほかの人を避難させるための取り組みの一環として、ジブチに航空機6機を派遣したと明らかにした。

ハルツームの国際空港は戦闘の影響で閉鎖されており、各国大使館は自国民を帰国させられずにいる。

国軍とRSFは、イスラム教のラマダン(断食月)明けの祝祭「イード・アルフィトル」が始まる21日から3日間の停戦で合意していたが、戦闘は続いている。両者の戦闘は、停戦が実現しないまま2週目に入った。

ハルツーム市内で避難しているスーダンのマリアム・アル・マフディ元外相はBBCに対し、停戦は「まったく実現していない」と語った。

「この24時間、停電が続いている。断水は6日間続いている」

元外相によると、この戦闘では医療チームが標的にされており、「街角では、複数の若者の死体が腐りつつある」とした。

People gather at the station to flee from Khartoum during clashes between the paramilitary Rapid Support Forces and the army in Khartoum, Sudan April 19, 2023.

画像提供, Reuters

画像説明, 激しい戦闘が始まって以降、大勢がスーダンから脱出しようとしている。画像はハルツームから逃れようと駅に集まる人々(19日)

世界保健機関(WHO)によると、国軍とRSFの衝突でこれまでに400人以上が死亡した。病院にたどり着けずにいる人もおり、実際の死者数ははるかに多いとみられる。

負傷者は主に民間人で、数千人に上る。医療センターは殺到する患者への対処を迫られている。

RSFが最初に出現したスーダン西部ダルフール地方も、戦闘の大きな影響を受けている。

国連は女性と子どもを中心に最大2万人が、ダルフール地方と国境を隔てたチャドに逃れていると警告している。