スーダン準軍事組織の司令官、爆撃が止まない限り「交渉には応じない」 BBC単独取材
ザイナブ・バダウィ、ルーシー・フレミング、BBCニュース

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スーダン国軍との戦闘を続ける準軍事組織「迅速支援部隊(RSF)」を率いる将軍の1人が、戦闘が停止するまで交渉には応じないと、BBCに述べた。
スーダン国軍とRSFは25~27日までの3日間の停戦で合意していたが、終了間際に延長を決めた。
BBCの電話取材に応じたのは、「ヘメティ」の名で知られる、RSFのモハメド・ハムダン・ダガロ司令官。3日間の停戦が延長されて以降も、RSFの戦闘員が「容赦なく」爆撃されていると語った。
「我々はスーダンを破壊したいわけではない」とし、国軍トップで実質的な大統領のアブドゥル・ファッターハ・ブルハーン将軍が暴力行為を行っていると非難した。
ブルハーン将軍は、南スーダンでの対面交渉に暫定的に同意している。
27日夜に決まった不安定な停戦延長は、近隣諸国とアメリカ、イギリス、国連による集中的な外交努力によるもの。
ヘメティ氏は、停戦の維持が交渉に応じる条件だと語った。「敵対行為を止めろ。交渉はそれからだ」。
文民政権を目指していると
ヘメティ氏は、ブルハーン氏との間に個人的なわだかまりがあるわけではない話す。ただし、2019年の大規模な街頭抗議行動の後、軍とRSFが追放したオマル・アル=バシル大統領(当時)に忠実な人々を、政府に引き入れたのを理由に、ブルハーン氏を裏切り者とみなしている。
30年間続いたバシル政権は、そのイスラム主義思想と厳格なシャリア(イスラム法)を国民に押し付けていることで知られていた。
「残念ながら、ブルハーン氏はイスラム過激派戦線の指導者に導かれている」と、ヘメティ氏は述べた。
ヘメティ氏は2021年にブルハーン氏と共に、民間人と権力を共有するという合意を覆すクーデターを起こした。これによって、国軍が全権を掌握した。
今年に入り、国軍とRSFは文民統治を復活させるという案、とりわけ10万人規模のRSFの軍への編入時期をめぐり、両者は対立するようになった。
「私は今日、文民政権を実現することを待ち望んでいる。明日までに、完全な文民政権を実現することを。これが私の信条だ」と、ヘメティ氏はBBCに語った。
RSFの指導者が民主化に注力すると言及したのは、今回が初めてではない。しかし複数のアナリストは、RSFは過去に市民の抗議行動を残酷な形で鎮圧したことがあると指摘している。
ヘメティ氏はBBCに対し、RSFの戦闘員は軍人の敵ではなく、「過去30年間の政府の遺物」から国を守るために戦っているのだと述べた。
「我々はあなた方と戦うつもりはない。自分の軍部隊に戻ってください。そうすれば、我々があなた方と戦うことはない」
拡大する暴力行為、高まる不安
ヘメティ氏がBBCの取材に応じる中、首都ハルツームでは食料や水、燃料が不足し、数百万人が立ち往生したままになっている。
街の一部地域では、路上で国軍とRSFの戦闘が起きており、塹壕が掘られていると、AFP通信は報じている。

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国連は、RSFが市民を自宅から強制的に追い出し、略奪や強奪が発生しているとしている。
しかし、ヘメティ氏は、国軍側がRSF戦闘員の信用を落とすためにRSFのユニフォームを着て活動していると、BBCに語った。
また、略奪行為や病院の占拠にRSFは関与していないと、明確に否定。RSFの部隊は、14日前に始まった激しい衝突に揺れる街の住民を助けようとしていると主張した。
「私のチームは、我々が支配している地域に水と電気を供給しようと取り組んでいる。残念ながら技術者とエンジニアは全員姿を消してしまった。それが一番の問題だ」
保健省のデータによると、この戦闘ではこれまでに少なくとも512人が死亡し、4193人が負傷している。しかし、実際の死者数はこれよりはるかに多い可能性が高い。
国連によると、数十万人のスーダン人が自宅から逃れている。その多くは避難するために大金を払い、避難の途中で虐待行為に遭っているという。
数千人の外国人と同様に、数万人のスーダン人がチャドやエジプト、南スーダンなどの近隣諸国に渡っている。
ロイター通信は国連関係者の話として、ハルツームから南スーダンとの国境まで、400キロ以上の距離を徒歩で移動した人もいると報じている。
ハルツーム郊外の空港では28日、着陸しようとしていたトルコの避難用航空機が銃撃を受けた。けが人はいなかった。国軍はRSFが銃撃に関与していると非難したが、RSFは関与を否定した。
ハルツームに残る人々は、「常におびえた状態」で生活していると話した。
「飛行機の音や爆発音が聞こえる。この地獄がいつ終わるのかわからない」と、ハルツーム北部バフリ在住のマハシン・アル=アワドさん(65)はロイター通信に語った。
西部ダルフールの街エルジェニーナでは、とりわけひどい暴力行為が報告されている。市場、援助物資が保管された倉庫や銀行で、RSFと関連する民兵による略奪や放火が起きているという。










