経歴詐称の米下院議員、所属2委員会から一時退く意向

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米共和党の新人下院議員ジョージ・サントス氏(34、ニューヨーク州)が、下院委員会の委員を一時的に退く意向を示した。米メディアが1月31日、報じた。
サントス議員は昨年の中間選挙で初当選後、経歴などを偽っていたことが発覚し、辞職を求める声が高まっている。現在、下院の中小企業委員会と科学・宇宙・技術委員会に所属している。
BBCがアメリカで提携しているCBSによると、サントス氏は31日の非公開の会議で、自分の疑惑が晴れるまで一時的に委員会を離れると述べ、同僚の共和党議員に「迷惑」をかけていると謝ったという。
サントス氏は以前、自分はブラジル移民の子供で同性愛を公表しており、金融街ウォール・ストリートで成功を収めてから政界入りを目指す「アメリカン・ドリームの体現者」だと話していた。
しかし選挙後、多数のメディアがサントス氏の経歴詐称を報じた。米紙ニューヨーク・タイムズは、同氏が大卒ではないのに大卒だと主張していたほか、不動産資産のでっちあげや、自らの信仰や家族歴をめぐる混乱などがあると指摘。また、金融大手のゴールドマン・サックスやシティグループでの勤務歴も虚偽だったことが判明した。
サントス氏は最終的に、選挙中に有権者に伝えた経歴の大部分が事実と異なっていたと認めた。また、選挙費用の支出や財務報告をめぐって複数の捜査を受けている。
共和党下院トップと会談
サントス氏は30日、ケヴィン・マカーシー下院議長と議会で会談した。マカーシー氏によると、この時サントス氏に、委員会から外れられるか尋ねられたという。マカーシー氏は記者団に対し、「彼(サントス氏)はすべてを明らかにできる」と述べた。
共和党下院最高幹部のマカーシー氏はこれまで、サントス氏に対して何の措置も取らない構えだった。29日に出演したCBSの番組では、サントス氏には委員会ではたらく権利があると話していた。
先週には民主党下院のグレゴリー・ミークス議員とジョー・モレル議員(共にニューヨーク州)がマカーシー議長に対し、この疑惑によってもたらされた「深刻な懸念」は、サントス氏が機密情報にアクセスすることを禁止する正当な理由となるという書簡を提出した。
「サントス氏の数十年にわたる行動をめぐる数々の疑惑は、その人格を疑わせるものであり、信頼できないことを示唆している」と、書簡は述べている。
31日に発表された世論調査では、有権者の78%がサントス氏は議員を辞職するべきだと答えている。共和党支持者に限っても71%が辞職は当然だとした。
BBCのアンソニー・ザーカー北米記者は、今回のサントス氏をめぐる動きは、同氏を議会からの除名や議員辞職させずに党内と世間の圧力を弱めようとする、共和党下院議員らの努力の一環だと思われると解説。共和党は下院で僅差で過半数を維持しているため、サントス氏が辞職し、代わりに民主党議員が加わるリスクは受け入れられないのだと指摘した。







