英アンドリュー王子、米富豪の元恋人とは「親しくなかった」 裁判所に主張

Prince Andrew, Virginia Roberts and Ghislaine Maxwell in 2001

画像提供, Virginia Roberts

画像説明, アンドリュー王子(左)とジュフリー氏(中)が一緒に写った写真(2001年撮影)。右後方にはマックスウェル被告の姿がある

イギリスのヨーク公アンドリュー王子(61)は26日、性的暴行をしたとしてアメリカで女性から訴えられている民事訴訟をめぐり、性的人身売買罪で有罪判決を受けたギレイン・マックスウェル被告(60)と親しい友人ではなかったと主張する文書を、連邦裁判所に提出した。

王子の弁護団はまた、陪審による裁判を判事に求めた。

エリザベス女王の次男のアンドリュー王子をめぐっては、ヴァージニア・ジュフリー氏(38)が17歳の時に性的暴行を受けたとして、米ニューヨークで提訴している

ジュフリー氏は、米富豪ジェフリー・エプスティーン元被告(故人)と、恋人だったマックスウェル被告が所有していた住宅で被害に遭ったと訴えている。エプスティーン元被告は2019年、性的人身売買の罪で訴追され、裁判を待つ間に拘置施設で自殺している

王子は一貫してこの訴えを全面的に否定している。

写真は「情報が不十分」

王子の弁護団が提出したのは全11ページの文書。ジュフリー氏が起こした訴訟は棄却されるべきだとし、理由を列挙している。

その一つが、同意の問題だ。文書は、「訴状で主張しているけがや損害をジュフリー氏が受けたと、認めることなく仮定した場合、ジュフリー氏の主張は同意の原則によって阻害される」としている。

文書はまた、アンドリュー王子について、「エプスティーン元被告に1999年ごろに会ったと認めている」としている一方で、エプスティーン元被告と虐待行為に関わったことはないと主張している。

ジュフリー氏に腕を回している写真については、その存在について肯定または否定するだけの情報がないと、弁護団は説明している。この写真には、マックスウェル被告も後方に写っている。

文書はさらに、アンドリュー王子とマックスウェル被告は親しい友人同士だったとするジュフリー氏の主張について、「否定」した。

その上で弁護団は、「こうした理由から、訴状にあるすべての訴えについて、アンドリュー王子は陪審による裁判を求める」と連邦判事に訴えている。

<関連記事>

陪審裁判を求めたことについて、マックスウェル被告とエプスティーン元被告を訴えた原告らの弁護士リサ・ブルーム氏は、「PR活動」だと批判。すでにジュフリー氏が陪審裁判を求めていると指摘した。

ブルーム氏は、ジュフリー氏には陪審裁判を求める憲法上の権利があることから、王子の要請には「意味がない」と話した。

「裁判する法的根拠ない」

アンドリュー王子の弁護団は今回の文書で、ジュフリー氏はオーストラリアの永住者だとして、アメリカで訴訟を起こす法的根拠がないとも主張した。

さらに、ジュフリー氏とエプスティーン元被告との間で2009年に成立した和解についても言及している。

ジュフリー氏が起こした裁判をめぐっては、米連邦裁判事が今月12日、審理を進める決定を出した

英王室はその後、アンドリュー王子から軍の役職と慈善団体の後援者の役職を剥奪。王子は民間人として裁判に臨むと発表した。

BBCのショーン・コクラン王室担当編集委員は、この日の王子側の主張について、王子が自らに対する訴えを強く否定し、裁判で争う姿勢を示したと説明。

ただ、弁護団はジュフリー氏の訴えを否定する根拠をまったく示していないと指摘した。

動画説明, アンドリュー英王子の肩書や役職返上、どんな意味があるのか