仏大統領、北京五輪の外交ボイコットは「効果小さい」 中国は米英など非難

画像提供, Reuters
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は9日、来年2月開幕の北京冬季オリンピックについて、外交ボイコットをする予定はないと表明した。中国は、政府関係者を派遣しないとしたアメリカやイギリスなどを非難している。
マクロン氏は記者会見で、外交ボイコットのような対応は効果が小さく、象徴的でしかないと述べた。
また、オリンピックは政治化されるべきではなく、「有益な効果」がある行動のほうが対応として好ましいとの考えを示した。
「この点は明確にしておく。完全にボイコットして選手を派遣しないか、有益な行動で変化を起こそうとするか、そのいずれかだ」
フランスは2024年にパリ夏季オリンピックを開催する。
中国は外交ボイコットを非難
北京五輪をめぐっては、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアが政府代表団を派遣しないと明らかにしている。ウイグル族などの少数派に対する虐待が疑われているなど、中国の人権問題への懸念を理由に挙げている。
中国が香港の政治的自由を弾圧していることや、中国高官による性的暴行を告発したテニス選手の彭帥さんの安否が懸念されていることをめぐっても、各国と中国の関係は悪化している。
中国は外交ボイコットする国々について、「誤った行動の代償を払うことになる」と非難している。
中国外務省の汪文斌報道官は、「アメリカ、イギリス、オーストラリアはオリンピックを政治的に利用している」と述べた。
中国の国営メディアは8日、「『ボイコット』を派手に問題化しているアメリカや西側の政治家たちを(中国政府が)招待する計画はそもそも、まったくなかった」と伝えた。
国連事務総長は開会式に出席
こうした中、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、北京五輪の開会式への招待を受諾したと明らかにした。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領も、招待を受諾した。ただロシアは、2014年のドーピング関連のスキャンダルを受け、大会への正式参加が禁止されている。
一方、ニュージーランドは主に新型コロナウイルスの流行を理由に、北京五輪に政府関係者を送らないとしている。中国の人権問題への懸念も併せて表明している。
日本など他の国も外交ボイコットを検討していると言われている。
イタリアは外交ボイコットをする予定はないとしている。
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中国テニス選手の問題に言及か
マクロン大統領はこの日の記者会見で、フランスが選手の保護のため、国際オリンピック委員会(IOC)と憲章に基づいて協力していくことも表明した。中国の彭選手の問題に暗に言及したとみられる。
「こうした問題は政治化すべきではない。効果が小さく象徴的な対応を取ろうとするなら、なおさらだ」
記者団とのやりとりは五輪以外の多岐にわたり、次の発言があった。
- 欧州連合(EU)は、防衛と国境管理を重視すべき。域内の移動の自由について定めたシェンゲン協定の改定を求める(フランスは来年1月から6カ月間、EU議長国を務める)
- EUは、新型コロナウイルスのパンデミックからの復興期における投資を促すため、予算ルールを考え直すべき
- イギリス政府は、ブレグジット(EUからの離脱)に関する取り決めを守っていない。ただ過去数週間の交渉で改善はみられている
- イギリスが、アメリカ、オーストラリアと新たな安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」を推進したのは、仏英の「友情を明確に示すものではなかった」(オーカスによってオーストラリアは、フランスとの間の潜水艦建造をめぐる契約をキャンセルした)








