ポーランド部隊、石投げる移民に催涙ガスなどで対応 ベラルーシ国境
移民が押し寄せて問題となっているベラルーシのポーランド国境で、ポーランド部隊が催涙ガスや放水車で対応した。現場の映像では、柵などで防御されたポーランド国境を守る部隊に向けて、移民らが石などを投げている様子がみられる。
ベラルーシのポーランド側の国境にはここ数週間、数千人規模の移民が押し寄せている。多くは中東出身で、欧州連合(EU)加盟国への入国を望んでいる。
EUは、ベラルーシがポーランドなどEU加盟国へ向かうよう移民をそそのかし、域内に人道危機を引き起こしていると批判している。ベラルーシはこれを否定している。
ポーランドの国境当局によると、ベラルーシ側から国境を越えようとする事例は、11月だけですでに5000回以上。昨年1年間の88回を大きく上回っているという。
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ベラルーシのポーランド国境付近では、厳寒の中、移民がその場しのぎの避難キャンプを作っている。ここ数日、数千人が北西部のクズニカ検問所へ押し寄せている。
15日には、柵を壊して国境まで行進し、ポーランド部隊とにらみ合いとなった。
ポーランド国防省は16日朝、クズニカの国境の柵を破壊している移民たちに対応したと発表した。
「移民らは石などでポーランド兵を攻撃し、柵を壊して入国しようとした。ポーランド部隊は催涙ガスを使い、移民の暴動を静めようとした」
ポーランド警察によると、警察官1人が移民から投げつけられたもので重傷を負い、頭蓋骨損傷の疑いで病院で手当てを受けている。
警察は、ベラルーシ部隊が移民に音響閃光弾を提供しているほか、ポーランド部隊が攻撃されているのを静観していたと批判している。
これに対し、ベラルーシと同盟関係にあるロシアは、ポーランドが移民に催涙ガスや放水車で対応したのは「まったく受け入れられない事態」だと非難した。
BBCのスティーヴ・ローゼンバーグ・モスクワ特派員はこの状況について、ベラルーシがポーランドやEUから求めていた反応を引き出すため、計画された様子だと指摘。ベラルーシのアレキサンドル・ルカシェンコ大統領、西側諸国が移民を大事にせず、非人道的な行いをしているように世界に印象付けたかったのだと分析した。

画像提供, Getty Images

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国境の状況が激化する一方、政府間では事態の収束に向けた動きが出ている。
ルカシェンコ大統領は15日に、ドイツのアンゲラ・メルケル暫定首相と電話会談。ルカシェンコ大統領はその後の閣議で、「この問題と言われる事態が、過熱した紛争につながってはいけない」と述べたと、国営メディアは報じている。
また、両首脳は問題解決のために今後も連絡を取り合うことで合意したという。
両首脳の電話会談の前には、EUの外務相会議が行われ、ベラルーシへの追加制裁が決まった。詳細は今週中に決まる見通しだが、ベラルーシへ移民を移動させている個人や旅行会社、航空会社などが影響を受けるとみられている。
イラクは自国民の送還を始めるとして、18日にも200人を旅客機で送還する。しかし多くの移民が、EUに入るために何としても現地にとどまると強い意志を示している。












