【COP26】 エリザベス女王が開会のあいさつ、政治的立場を超えた行動求める

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英スコットランド・グラスゴーで始まった国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で1日、エリザベス女王がビデオメッセ―ジで開会のあいさつを行った。女王は、この会議で「真の政治的手腕が振るわれ」、地球に「より安全で安定した未来」をもたらすよう、出席した首脳らに求めた。
また、多くの人が気候変動への取り組みを「言葉にする時期から、行動する時期に移行してほしい」と望んでいると述べ、「子供たちやそのまた子供たち」のために行動し、「現状の政治的立場を乗り越えて」ほしいと語った。
95歳のエリザベス女王はCOP26に出席する予定だったが、医師の助言を受けて欠席を発表。10月には検査入院し、退院後の現在も対面での公務を控えている。
一方、息子のチャールズ皇太子と孫のケンブリッジ公爵ウィリアム王子は出席している。
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演説の中でエリザベス女王は、今年4月に亡くなった夫のフィリップ殿下が環境問題に取り組んでいたことを「非常に誇りに思う」と述べた。
1969年にフィリップ殿下が学会で、汚染対策をおろそかにすることの危険を警告していたことを回想し、「人類の発展が環境に与える影響に心を砕いていた」と語った。
「私たちの繊細な惑星を守ろうと人々に呼び掛けていた夫の役割が、長男のチャールズ、そしてその長男のウィリアムの仕事に生きていることが、私にとって大きな誇りになっています」
「このことについて、彼らを非常に誇りに思っています」
また、「あらゆる年齢の人々、特に若い人たちが、この問題について取り組もうと呼びかけている、その絶え間ない熱意に大きな安心感と活力をもらっています」と述べた。
「世界はこの数日間で、人々に、そして私たちが頼っている惑星に、より安全で安定した未来を作り出すという共通の課題に取り組む機会を与えられます」
「この先の困難を軽視している人はいません。しかし世界の国々が同じ目標の元に集まれば、そこには常に希望の余地があることを、歴史が示しています」

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COP26に出席している各国首脳に対しては、「現状の政治的立場を乗り越え、真の政治的手腕を振るってほしい」と語った。
「未来の歴史書がこのサミットについて、あなたたちは機会を逃さず、未来の世代の要求に応えた首脳だと説明してくれることを、大勢の人々が願っています」
「気候変動の影響を解決し、この問題について言葉にする時期から行動する時期に移行する時だと認識する決断と欲求、そして計画を持った国々のコミュニティーとして、あなたたちがこの会議を後にしたのだと」
「もちろん、こうした行動の利益を、現代に生きる私たちがすべて享受できるわけではないでしょう。誰も永遠には生きられません」
「しかし自分たちのためではなく、子供たちやその子供たち、さらにその先を行く人々のために、私たちは行動しているのです」
エリザベス女王は10月初めにウェールズ議会の開会に臨んだ際、人々が気候問題について協議するばかりで実際に取り組んでいない事実に「とてもいらだっている」と述べていたと伝えられている。

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この日はチャールズ皇太子も演説を行った。各国首脳に行動を呼びかける一方、多くの国が「グリーンに向かう」財政力がないことも理解していると述べた。
その上で、数兆ドルを動かせる「世界の民間セクターの力を結集するための軍隊式の活動」を行う必要があると指摘した。
「我々が直面している脅威の規模や範囲を考えると、現在の化石燃料に頼る経済を真に再生可能・持続可能なものに劇的に変える、グローバルで組織的な解決策が必要だ」
そのほか、COP26初日の進展は以下の通り。
- ブラジルやカナダ、ロシアを含む100カ国以上が、2030年までに森林伐採をやめる協定に署名する予定
- インドが2070年までにネットゼロを目指すと発表。これはイギリスの目標である2050年から20年遅い
- イギリスの環境保護活動家デイヴィッド・アッテンボロー氏は演説で、二酸化炭素排出量をこの10年で半減させなければならないと指摘した
- 議長国であるイギリスのボリス・ジョンソン首相は、この会議を気候変動の「終わりの始まり」にしなければならないと演説した
- スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんはグラスゴーで開かれたデモで、参加した若者に向かい、政治家は「私たちの未来を真剣に考えているふりをしているだけだ」と語った
- イングランド教会の最高指導者、カンタベリー大主教のジャスティン・ウェルビー氏は、気候変動に取り組まない政治家を「ナチス・ドイツを見逃した政治家」と同等だと述べたことを謝罪した








