アフガニスタンから外国人100人超が退避、航空機でカタールに 米軍撤退後初

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武装勢力タリバンが実権を掌握したアフガニスタンの首都カブールから9日午後、イギリス人など外国人百人以上が航空機でカタールに出国した。航空機による国外退避は、米軍が先月末にアフガンを撤退して以来初めて。
カタール航空のチャーター機は9日にカタールの首都ドーハに到着した。10日にも第2便による退避が予定されている。
アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は6日にカタールを訪れた際、外国人らをアフガンから退避させるため協力を求めていた。
先月の米軍による退避作戦では、これまで米軍に協力してきたアフガン人数百人が脱出できなかった。
ロイター通信は、カタールに到着した航空機には113人が乗っていたと報じている。
英米やカナダなどの国民が搭乗
イギリスのドミニク・ラーブ外相は、イギリス市民13人がドーハに到着したと明らかにし、退避便の運航を円滑に進めてくれたとしてカタールに感謝の意を表した。
米ホワイトハウスは、複数の米市民が空路でアフガンを出国したとの声明を発表。退避便は「慎重かつ懸命な外交と取り組み」の結果だとし、カタールに感謝した。
また、タリバンが「事務的かつプロフェッショナル」に米市民の空路での退避を支援したとした。
カタールのムトラク・ビン・マジェド・アル・カフタニ特使は記者会見で、カブール国際空港が運用可能となり、アフガンにとって歴史的な日となったと述べた。
8月15日にタリバンがアフガンを掌握し、米軍が完全撤退するまでの約2週間の間に、タリバンの報復を恐れた12万4000人以上の外国人とアフガン人が国外に脱出した。
今回のカタールへの退避が実現する前には、アフガン国内に約100人の米市民が取り残されていたとみられる。
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ジャーナリストが殴られ
こうした中、アフガン・カブールで8日、デモを取材したジャーナリスト2人がタリバンに逮捕され、ひどく殴られたと報じられた。
体が真っ赤に腫れあがったジャーナリストの写真も浮上した。

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フォトグラファーのネマトゥラ・ナクディ氏は、「タリバン戦闘員の1人が私の頭に足を乗せ、私の顔をコンクリートに押しつぶした」とAFP通信に語った。「頭をけられ(中略)殺されると思った」。
ナクディ氏は地元紙「エティラアトロズ」の同僚タキ・ダリアビ氏と共に、警察署前で行われた女性による抗議活動を取材していたところ、タリバンに暴行を受けたという。
タリバンは司法省が許可していない抗議活動を禁止している。
しかし、カブールのパキスタン大使館近くには「私たちは自由がほしい」と訴える数十人のデモ隊が集まった。デモ隊によると、タリバンが発砲して集団を解散させたという。
地元メディアも、カブールの北東に位置するカピサ州で女性による抗議活動が行われていると報じている。情報筋がAamajニュースに語ったところによると、女性数人が逮捕された。

アフガン市民の受け止めは
BBCダリ語は、このデモについて多くのアフガン人から話を聞いた。
「抗議することは私たちの権利だ」と、カブール出身のハセネ氏は述べた。「タリバンの新内閣が何を意味するのか、それがわかったので私たちは抗議する。タリバンは新内閣の発表まで女性は待つべきだと言い続けた。この内閣には女性が1人もいない」。
一方、南部ヘルマンド州出身のアラザイ氏は、他国にタリバン政権を承認するよう求めた。
「もしそうなれば、私たちの生活はずっと楽になるだろう。抗議活動が続き、タリバンがそれを抑圧すれば、国際社会はタリバンによる新政府を認めないだろう。その場合誰が苦しむかわかりますか? 私たち国民が苦しむことになる」
8日には、カブールと北東部バダフシャン州で、女性数十人が男性のみのタリバン暫定政権の樹立に抗議した。
女性閣僚の登用を求める一部の女性は、デモが解散させられる前に殴られたと報じられた。
ヘラートでも7日に抗議デモがあり、3人が死亡した。タリバンはこうした暴力行為への関与を否定している。
インターネットを一時遮断か
カブールの一部地域でインターネットが一時遮断されたとの報道もある。
アフガン人ジャーナリストのビラル・サルワリ氏は、タリバンがいくつかの地区で携帯電話のインターネット接続を一時停止するよう命じたことを、通信分野の複数の関係者に確認したとツイートした。
その後、ジャーナリストのハビブ・カーン氏が、市内のインターネットが復旧したとツイートした。
また、北東部パンジシールでタリバンに抵抗する「アフガニスタンの反タリバン国家抵抗戦線」(NRF)の元指導者アフマド・シャー・マスード氏の霊堂が汚されたとする映像がソーシャルメディアに浮上した。
タリバンは7日、タリバン支配への抵抗を示す最後の拠点であるパンジシールを、NRFから奪ったと発表した。アフマド・シャー・マスード氏の息子が率いるNRFは、今後も戦い続けるとしている。










