カブールで女性たちが権利求めデモ 参加者はむちで打たれたと証言

ヨギータ・リマイエ、アアクリティ・サパル、BBCニュース

A Taliban fighter points his gun at protesters in Kabul, 7 Sept

画像提供, Reuters

画像説明, カブールの抗議運動で、参加者に銃を向けるタリバン兵

アフガニスタンの首都カブールで8日、女性たちが、「平等な権利を、政府に女性を」と唱えながらデモ行進を行った。

アフガニスタンを掌握した武装勢力タリバンは7日、暫定政府の顔ぶれを発表したが、女性は入閣しなかった。また、選挙によって選ばれていた旧政府が女性の権利回復のために設置した女性課題省を廃止した。

抗議に参加したサラさん(仮名)はBBCの取材で、「私たちはこれを受け入れられない。だからここに来た」と語った。アフガニスタンで女性による抗議運動が行われたのは、この1週間で2度目となる。

ジアさん(仮名)は、「私たちは平和的に行進している。タリバンの戦闘員を乗せた車両4~5台が私たちを追いかけているのが見える」と話した。

参加者の女性たちは、行進を止められ、むちで打たれたり、電撃を発する特殊警棒で殴られたりしたという。

ジアさんは、「肩を2回殴られて、全身に痛みを感じた。まだ痛くて、腕を動かせない」と話した。

「タリバン兵は汚い言葉で私たちをののしった。恥ずかしくて繰り返すこともできないような名前で呼ばれた」

「私たちはみんな打たれて、私も殴られた。女性の居場所は家だ、そこへ帰れと言われた」とサラさんは語った。サラさんはタリバン兵の様子を撮影しようとしたが、携帯電話をたたき落とされたという。

(注:この記事には不快に感じる画像が含まれます)

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タリバンは女性の権利を尊重し、教育や就労には反対しないと主張している。

しかしアフガニスタンを掌握した8月15日以降、医療従事者をのぞくすべての女性に対し、治安が改善するまで家にいるよう要請した。

タリバンは1990年代に同国を支配していた際も、保安を理由に女性を就労から遠ざけていた。サラさんたちは、今回も同じことになるのではと危惧している。

サラさんはこれまで政府機関で顧問として働いていた。また、自身でも起業していた。今では、家族に命の心配をされているとサラさんは語る。

「家族には抗議に行かないでほしいと言われた。(タリバンに)殺されるからと。8日には抗議に行くかどうかで兄弟とけんかした。私たちが声を上げることが重要だと思う。怖くはないし、タリバンに殺されるまで進み続けるつもりだ。ゆっくりと死ぬより一瞬で死ぬ方がましなので」

「子供たちのためにも」

ジアさんは結婚し、乳児を含む4人の子どもがいる。ジアさんは、家族に抗議に行くのを応援されたと話した。

「タリバンはほんの数日ここにいるわけではなく、長い間居座ることになる。私たちの権利を主張しなくてはいけない。私たちのためだけでなく、次の世代、子供たちのためにも」

「タリバンに見つかって標的にされることは分かっているが、他に選択肢はない。続けないといけない」

今週初めにヘラートで行われた抗議活動では、3人が殺された。タリバンは参加者を散会させるため、空中に威嚇射撃を行った。

また、タリバン兵が抗議者をむちで打つ様子を撮影した動画が数多く拡散された。

ジャーナリストも標的に

抗議運動を報じていたジャーナリストも攻撃を受けた。そしてここ数日、タリバンはますます暴力的になっているという。

日刊紙を刊行している「エティラアトロズ」は、8日に記者5人が拘束されたと発表。うち2人はケーブルでひどく打たれ、病院での治療が必要になったと述べた。

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ユーロニュースのアネリス・ボルヘス特派員はBBCの取材で、アフガニスタン人の同僚が抗議の様子の撮影許可を求めたところ、タリバンに3時間以上拘束されたと話した。

「同僚は顔を何回もたたかれ、それに動揺していた。携帯電話と財布も押収された」と、ボルゲス特派員は語った。

BBCはまた、7日のカブールでのデモを撮影していたところを拘束されたというアフガニスタン人のジャーナリストに話を聞いた。

「タリバンはたくさんの抗議者やジャーナリストを拘束していた。私も携帯電話とマイク、その他の機器を押収された。手や本で何度も殴られた。私はジャーナリストだと名乗ったのに聞いてくれなかった。ほかの人が銃で殴られているのも見た。撮影した動画は全て削除された」

「私の携帯電話の待ち受けは、男女が抱き合っている写真だった。これがタリバンの司令官を怒らせて、顔をひどくたたかれた」

事実上の抗議禁止

こうした攻撃の報告を受け、国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)は「事実上の政権には、全てのアフガニスタン国民の権利を暴力を使うことなく守る責務がある」と表明した。

これに対しタリバンは、抗議運動を事実上、禁止することで対応している。デモ実施には司法省の許可が必要となり、事前にデモの場所や時間、使用するプラカードやスローガンなどを治安部隊に報告することが義務付けられた。

ジアさんやサラさんにとって、権利主張はますます難しい状況になった。