豪首相がロックダウン下に国内移動、娘らと父の日過ごす 「二重基準」と批判の声

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オーストラリアのスコット・モリソン首相が、同国の父の日(今年は9月5日)にプライベートジェットで子供たちに会いに行ったことが明らかになり、批判にさらされている。同国各地では新型コロナウイルス対策のロックダウン措置が敷かれ、多くの国民は家族と離れ離れの生活を続けている。
モリソン首相は、先週末に首都キャンベラからシドニーへプライベートジェットで移動するため、新型ウイルス対策の制限を免除されたと説明した。
保健当局は、モリソン氏が「不可欠な労働者」として特殊な役割を担っていることを考慮し、同氏の移動を承認したとした。
しかし、こうした対応はダブルスタンダード(二重基準)の一例だと、批判の声が上がった。
シドニー、キャンベラ、メルボルンで新型ウイルスのデルタ株の感染が拡大した影響で、オーストラリアの半数以上の人がロックダウン下にある。多くの州境も閉鎖されている。
野党・労働党はモリソン氏が「驚愕の判断」を下したと非難した。
「自分の子供に会う資格が(首相に)ないとは言わないが、ほかのオーストラリア人も皆同じだ。国民が厳しい状況に置かれているなら、自分も同様に厳しく律しなければならないと思う」と、ビル・ショーテン影の政府サービス担当相(労働党)は述べた。
「モリソン氏だけ、ほかのみんなとはルールが違うなどというわけにはいかない」
オーストラリア国民は現在、海外旅行を禁止されており、出国を希望する人は制限の免除を申請しなければならない。
オーストラリアの父の日は、9月の第一日曜日。
「過去に撮影」の家族写真
モリソン氏は5日の父の日に家族写真を投稿し、父親であることは「とてもありがたいこと」だと述べた。写真の説明には、「今年」撮ったものだと書かれていた。
しかし、家族と一緒にシドニーで過ごしていることは書かれておらず、モリソン氏が旅行のことを隠していたとの批判につながった。
モリソン氏は7日、こうした批判について、政敵からの「ひねくれた」攻撃だと一蹴した。
モリソン氏はキャンベラに戻った後、保健当局が定めた厳しい制限措置に基づいて生活していると付け加えた。

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「正直でない」
ソーシャルメディア上では様々な意見が飛び交っている。
キャンベラのラジオ司会者は、電話をかけてきた多くのリスナーはモリソン氏の旅行を受け入れているものの、「正直でないように見えることに不満」を抱いていたとツイートした。
また、オンライン上では、5日に州境のバリケード越しに父の日を祝った人たちと、モリソン氏を比較する声も上がった。
モリソン氏は来年5月に総選挙を控えているが、世論調査によると、政府のワクチン展開が遅れていることから、ここのところ支持率が低下している。
6月には、英南西部コーンウォールでの主要7カ国(G7)首脳会議に出席した際、自身のコーンウォールの祖先について調査するために滞在期間を延長し、批判を受けた。
2019年にオーストラリアで長期的な森林火災が起きた際には、多くの国民が自宅を失う中米ハワイでクリスマス休暇を過ごして大きな批判を浴びた。その後、被災地を訪れたが、住民から激しいやじを飛ばされ、視察を切り上げることとなった。












