米政府、アフガン通訳を国外退避へ タリバンから報復の危険

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アフガニスタンから駐留部隊の撤退を進めているアメリカは14日、米軍などの通訳を務めてきたアフガン人たちの国外退避を近く開始すると明らかにした。それらの人々は現在、身の危険が迫っているとされる。
ジョー・バイデン米大統領は、9月11日までに米軍を完全撤退させるとしており、部隊の引き揚げが続いている。
一方、反政府勢力タリバンはこのところ、急速に支配地域を拡大している。それにともない、敵対してきた米軍などに協力してきた人は、タリバンの報復を受ける恐れが高まっている。
ジェン・サキ米大統領報道官は14日の記者会見で、そうした人たちを対象とした「協力者避難作戦」を今月最終週に開始すると発表した。
また、「これら(通訳)は勇気がある人たちだ。ここ数年間に果たした役割をしっかり評価したい」と述べた。
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匿名の当局者がロイター通信に語ったところでは、最初に避難する人たちのうち約2500人は、ビザ(査証)の手続きを待つ間、アメリカか第三国の米軍施設で生活する見通しだという。
2001年に始まったアフガニスタン戦争で米政府や米軍主導の部隊に協力した人には、アメリカの特別移民ビザが発行されている。
タリバンが勢力拡大
タリバンは最近、イランやタジキスタン、トルクメニスタンとの国境の検問所などを制圧するなど、勢力範囲をみるみる広げている。
14日には、南部カンダハール近くの要衝スピンボルダックで、タリバンが旗を掲げて誇示したと報じられた。
タリバンの猛攻で、アフガニスタンの治安部隊は壊滅するとの懸念が広がっている。米軍のアフガニスタン進攻を決断したジョージ・W・ブッシュ元大統領は、米軍撤退によって「信じられないほどひどい」状況が生じるだろうと警告している。
ブッシュ氏は今週、ドイツの放送局のインタビューで、アフガニスタン国民は「取り残されて殺される」状況にいるとの見方を示した。
1990年代半ばから米軍が侵攻するまでアフガニスタンの政権を握っていたタリバンは、人権や文化などに対してさまざまな侵害行為をしたと非難されている。
殺人犯の公開処刑など、イスラム教に基づく処罰を支持し、テレビ、音楽、映画、10歳以上の少女が学校に通うことを禁止するなどしている。










