香港、未使用ワクチンを大量廃棄の可能性 接種率20%未満

画像提供, EPA
香港当局は、未使用の新型コロナウイルスワクチンを大量廃棄する可能性があると発表した。市民にワクチンへの忌避(きひ)感情が広がり、接種が進まないことが原因という。
香港は現在、3カ月後に使用期限が切れる米ファイザー・独ビオンテック製ワクチンを200万回分保有している。接種が進まなければ、これらを廃棄しなければならなくなるとしている。
香港は人口に対して十分なワクチンを確保しているものの、ワクチン接種率は20%未満にとどまっている。
感染者が元々少ないことや、自治政府への不信感が、接種率の低さにつながっているという。
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政府のワクチン接種事業担当者は、最初に納品されたワクチンの使用期限が切れるまで「3カ月しかない」と警告。「期限が過ぎたワクチンは使えないし、現行の接種計画では、このワクチンの地域接種センターは9月には運営を停止する予定だ」と説明した。
さらに、世界中が「ワクチン確保に走る」中で香港には大量のワクチン在庫があるのは「正しくない」と述べた。また、次の香港への納品は年末までないだろうとの見解を示した。
人口750万人の香港は、ファイザーと中国・シノヴァクからそれぞれ750万回分のワクチンを購入している。しかし、2回の接種を終えた市民はわずか14%にとどまっている。
医療従事者に限ってもその数は少なく、病院協会によると、所属する医療従事者の3割しかワクチンを受けていない。
地元の政治家らは、ワクチン接種率が改善しなかった場合、未使用のワクチンを他国に輸出することを示唆している。
政府への不信感
香港では2019年の民主派デモを当局が厳しく取り締まった結果、自治政府への不信感が高まっている。
デモを受けて中国政府は昨年6月、香港国家安全維持法(国安法)を施行。国安法は、香港での反逆や扇動、破壊行為、外国勢力との結託などを禁止するもので、違反者は最高で無期懲役が科される。すでに多くの民主派活動家などが逮捕され、実刑判決を受けている。








