ネタニヤフ首相、「ガザ地区への攻撃続ける」 バイデン米大統領は電話で懸念伝達
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は15日夜、パレスチナ自治区ガザ地区からのロケット弾発射に「力ずくで対応する」と述べ、同地区への攻撃を続ける方針を明らかにした。
ネタニヤフ首相は15日夜に行ったテレビ演説で、「必要な期間は」空爆を続けると説明。一方で、民間の犠牲者を最小限にとどめるために全力を尽くしていると強調した。
「この衝突で責を追うのは我々ではなく、我々を攻撃している者たちだ」と、ネタニヤフ首相は述べた。
武装組織ハマスが実効支配しているガザ地区をめぐる攻撃は7日目に突入している。同地区の保健当局によると、16日未明にはイスラエル軍による空爆で少なくとも3人が殺害された。
こうした中、国際社会からは衝突の激化を終わらせるよう求める声が相次いでいる。
アメリカのジョー・バイデン大統領は15日、ネタニヤフ首相とパレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長とそれぞれ電話会談し、懸念を伝えた。
国連安全保障理事会も、16日に会議を開く予定。

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15日には、ガザ地区で多くの報道機関が入居していた高層ビルが空爆を受けて倒壊した。この建物にはAP通信やアルジャジーラなど国際メディアも入居していた。
イスラエル軍はこの建物はハマスが所有していたものだとの声明を発表したが、建物のオーナーはこれを否定。国連のアントニオ・グテーレス国連事務総長はこの空爆に「非常に動揺している」と述べた。

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15日の戦闘ではさらに、イスラエル軍がガザ市の東にある難民キャンプを空爆。ひとつの家族のうち10人が死亡する犠牲が出た。助かったのは生後5カ月の男児と、爆撃当時その場にいなかった父親のみ。赤ちゃんは大たい骨骨折などの重傷を負ったが容体は安定しているという。
一方イスラエルのテルアヴィヴなどでは、パレスチナ側からのロケット弾攻撃を受け、住民がシェルターに避難している。テルアヴィヴ近郊ラマト・ガン地区ではロケット砲が道路に着弾し、アパートに飛び込んだ破片で男性が死亡したという。
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10日に始まった交戦で、パレスチナ自治政府は、ガザ地区ではこれまでに148人が亡くなったと発表している。イスラエル側は子供2人を含む10人が亡くなったとしている。
イスラエルはさらに、ガザ地区で戦闘員数十人が死亡したと説明しているが、パレスチナ保健省は死者数には41人の子供が含まれているとしている。

バイデン氏は電話会談で何と?
米ホワイトハウスによると、バイデン大統領はネタニヤフ首相との電話で、イスラエルの自国を守る権利は引き続き支持すると述べた。一方でイスラエルとパレスチナ双方に犠牲者が出ていることに懸念を示したほか、報道機関の入居ビルへの空爆を受け、ジャーナリストは保護されるべきだと述べた。
バイデン氏はまた、大統領就任後初めてパレスチナ自治政府のアッバス議長と会談。「アメリカとパレスチナのパートナーシップ」強化に努めていくと伝えた。その上で、ハマスによるイスラエルへのロケット弾発射は止めるべきだと話した。
アッバス議長率いる自治政府はヨルダン川西岸地区にあり、ハマスが実効支配するガザへの影響力は小さい。しかし、アメリカはハマスをテロ組織と認定しているため、直接の対話をする予定はないという。
バイデン氏はネタニヤフ首相とアッバス議長に対し、アメリカは2国家体制での紛争解決を引き続き支持する姿勢を示した。
今回の攻撃の応酬は、東エルサレムで数週間にわたり、イスラエルとパレスチナの人々の間で緊張が高まっていたことが背景にある。イスラム教とユダヤ教の両方にとって聖地とされている場所で、衝突が起きていた。
ハマスはイスラエル側に立ち退きを求めた後、ロケット弾を発射。これを引き金に、イスラエル軍は空爆を開始した。












