建築家イオ・ミン・ペイ氏が死去 ルーヴル美術館のピラミッドなど手掛ける 102歳

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パリ・ルーヴル美術館中庭のガラスのピラミッドを設計したことで知られる米建築家のイオ・ミン・ペイ氏が亡くなった。102歳だった。
ペイ氏の作品は幾何学的でシンプルな表面や自然光が特徴で、世界中で印象的な建築物を手掛けた。
生涯にわたってキャリアを続け、80歳代でカタールの首都ドーハにあるイスラム芸術ミュージアムを設計した。
「建築は実用的な芸術」
ペイ氏は1917年に中国広州市で生まれ、18歳で渡米。ペンシルヴェニア大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)、ハーヴァード大学などで学んだ。
第2時世界大戦中には研究者としてアメリカ政府で働き、その後建築家に転身し、1965年に独立した。
20世紀を代表する建築家として、さまざまな複合施設やホテル、学校、美術館などを北米、アジア、欧州で手掛けた。

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ペイ氏はキュビスト的なテーマを持ったモダニストと評される一方、自らが好んでいたイスラム建築からの影響を受けていた。また、ガラスや鋼鉄とコンクリートの組み合わせを好んでいたという。
ルーヴル美術館の改築に伴って設計したガラスのピラミッドは、賛否両論を呼んだ。ピラミッドは1993年に公開され、現在ではパリで最も有名なランドマークのひとつとなっている。

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そのほか、アメリカのジョン・F・ケネディ図書館やニューヨークのフォーシーズンズホテル、日本のMIHO MUSEUM(滋賀県甲賀市)などを手掛けた。
ペイ氏は過去に、「建築は実用的な芸術だ。芸術となるには、必要性という基礎の上に建つ必要がある」と述べていた。
これまでにアメリカ建築家協会(AIA)のゴールドメダルや、日本の高松宮殿下記念世界文化賞などを受賞。
1983年に「建築のノーベル賞」とも言われるプリツカー賞を受賞した際には、審査員から「ペイ氏は20世紀における最も美しい外装の形と、内部の空間を作り出した」と称賛された。
ペイ氏はこの時の賞金10万ドル(約1100万円)で、中国の学生がアメリカで建築を学ぶための奨学金を創設した。







