【2022年サッカーW杯】 モロッコの快進撃、終わる 各地のサポーターたちに悲しみと誇り

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ワールドカップ(W杯)カタール大会で、アフリカ勢初の決勝進出への期待を集めたモロッコが14日(日本時間15日)、フランスに0-2で敗れた。さまざまな場所でファンたちの悲しみが広がった。
モロッコのサポーターたちは、同国各地、ヨーロッパ、そして開催国カタールなどで結集。かつてモロッコを植民地として支配したフランスを、モロッコ代表が倒すことを願った。
しかし、連覇を狙う強豪フランスの壁は厚かった。
モロッコ最大の都市カサブランカの歴史あるカフェでは、試合中、モロッコがなかなかゴールを挙げられないことにファンたちが不満を募らせていた。
モロッコ生まれフランス育ちだというサポーターは、「W杯トロフィーをアフリカが掲げる時」が来ているとし、モロッコに勝ってほしいと話した。
同市のモハメド5世スタジアムに設けられたファンゾーンでは、サポーターが試合終了後、結果について、「OKだ。これが試合というものだ」と述べた。多くの人々は、今回のカタールの活躍を、モロッコのサッカーにとって希望ある未来の始まりに過ぎないと受け止めていた。

スペイン・マドリードの文化センター「カサ・アラベ」の敷地内に建てられた大きなテントでは、モロッコの伝統的な菓子が配られ、ファンたちが声援を送った。
「いろいろあったけど、私たちのチームを誇りに思う」と、モロッコ代表のユニホームを着たリフ在住の英語教諭イナスさんはBBCに話した。
「彼らはサッカー以上のものを体現した。いろいろな意味での象徴的な勝利と、国際的な注目や尊敬を私たちにもたらした」
カサブランカ出身のガソリンスタンド店員のムニールさんは、試合中、友人たちと声を合わせて声援を送っていた。フランスが2点目を取ると動揺したようだったが、それでも高揚した様子でこう言った。
「(モロッコの準決勝進出は)一生に一度の出来事だ。私たちの子どもでさえ、再びこれを見ることはないだろう。ものすごく大きな意味がある」

イギリス・ロンドン北西部クリクルウッドでは、凍てつく寒さの中、モロッコ人らが毛布をかぶり、紅茶を飲んだりシーシャ(水たばこ)を吸ったりしながら観戦した。
試合終了のホイッスルが吹かれると、大きな歓声が上がった。ファンたちはみな、チームの戦いぶりに大きな誇りを感じていた。
市内の「カフェ・プレゴ」には、チュニジア、アルジェリア、エジプトなどの出身者たちもいた。その中の1人は、今大会が史上最高のW杯で、ロンドンのアラブ系移民を団結させたとし、「みんな1つの国民だ」と述べた。

フランス・パリの中心部には、この日の準決勝に合わせ、多数の警官が配置された。市内には何十万人ものモロッコ系住民が住んでいる。
繁華街の大通りシャンゼリゼでは、モロッコや他の北アフリカの国々の国旗をサポーターたちが振り回した。
ベルギーのブリュッセルなど、ヨーロッパの他の都市でも機動隊の姿が見られた。ブリュッセルでは、モロッコのファンたちがここまでのW杯快進撃を祝い、発炎筒や花火を打ち上げた。
オランダのハーグでは、悪天候(とモロッコの敗北)の影響で、ファンが試合後の動きを抑え目にした様子だった。
路上で発炎筒をたく人もいたが、モロッコにつながりのある住民らは、努めて平穏な状態を保とうとしているとBBCに話した。










