ネタニヤフ氏、「近日中」に人質解放発表を期待 ハマスの武装解除も実現させると表明

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ヒューゴ・バシェーガ中東特派員(エルサレム)、アンリ・アスティエ記者
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は4日、パレスチナ・ガザ地区で拘束されている人質の解放について「近日中」に発表できることを望んでいると述べた。イスラム組織ハマスが前日、アメリカの和平案を部分的に受け入れ、人質全員の解放に応じると発表したのを受けて、ネタニヤフ首相はテレビ演説した。
首相は演説で、「ハマスは武装解除される。ガザは非武装化される。楽な方法か、あるいは厳しい方法で。いずれにしても、必ず実現する」とも強調した。
ハマスは人質の解放には同意したものの、武装解除には触れず、他の点についての交渉を求めている。
対するハマスは4日、イスラエルが同日午前にガザを空爆したのを受け、イスラエルが「虐殺」を続けていると非難。国際社会に対して、イスラエルへ圧力をかけるよう求めた。
両者による間接的な停戦交渉は、6日にエジプトで始まる予定。
ドナルド・トランプ米大統領は、合意成立をハマスが遅滞させることは「容認しない」と警告した。
トランプ氏は自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、「ハマスは迅速に動かなくてはならない。さもなくば、すべての案は無効だ……早く終わらせよう」と書いた(太文字は原文は大文字)。
大統領はその後、別の投稿で、イスラエルが「初期撤退ラインに同意した」とも書いた。これはアメリカが和平案と合わせて公表した、イスラエル軍の段階的な撤退ラインの最初のものを指しているとみられる。

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アメリカによる20項目の和平案は、戦闘の即時停止と、ハマスが拘束しているイスラエル人の人質全員のうち生存している20人および死亡したとされる人々の遺体の解放を提案。人質解放の代わりに、イスラエルは拘束するガザ住民数百人を釈放するというもの。
イスラエル国防軍(IDF)はソーシャルメディア「X」への投稿で、「人質解放のためのトランプ案の、第1段階実施に向けた準備を進めるよう命令した」と発表した。IDF兵の安全が「最優先事項」だとしている。
慎重な楽観と警戒
ハマスは、トランプ案の少なくとも一部を受け入れるよう圧力を受けていた。そしてまさに、「条件付きの賛成」という形で応じた。
ハマスは、生存者・遺体を含む残るすべてのイスラエル人の人質を解放すること、およびガザが技術官僚によって統治されることに同意した。
しかし、イスラエルが重視する武装解除を含め、提案の複数項目については言及していない。
それでもガザとイスラエルの双方で、現在の取り組みがついに和平合意に至る可能性があるかもしれないと、慎重な楽観論が広がっている。これまでと現在の状況の大きな違いは、トランプ氏の積極的な関与だ。米大統領は「戦争を終わらせた人物」として記憶され、そして表彰されることを強く望んでいる。
トランプ氏はハマスに対して、合意受け入れを公に強く促し、さもなければいっそうの軍事力を行使すると脅してきた。最近ではイスラエル首脳部へのいらだちも増している様子がうかがえる。ただし、「トランプ効果」で足りるのかどうかは不明だ
実際には、過去の合意を阻んできた障害は本質的に変わっていない。ハマスはイスラエルの完全撤退と、人質解放後に戦争が再開されないという保証を求めている。ハマスは、人質を失えば自分たちが力を失うことを理解しているだけに、人質解放後に攻撃が再開されないよう、強力な保証を要求するのは確実だ。
ほかにも疑念がある。イスラエル国内外で大勢がこれまで、ネタニヤフ首相がこれまでの和平動力を妨害してきたのは、自分自身の政治的目的のためだと非難している。
ネタニヤフ連立政権は、ハマスの完敗なしに戦争が終結すれば連立を離脱すると脅す極右閣僚たちが支えている。極右閣僚たちが離脱すれば政権崩壊につながる可能性もあるが、現時点では、首相の地位は安定しているように見える。
しかし国内では、イスラエル国民の大多数が人質解放と戦争終結のためにハマスと合意することを支持していると、世論調査が一貫して示している。国は深く分断され、戦争に疲弊し、国際的にも孤立を深めている。
合意を求める大きな勢いはあるが、それが実現する保証はない。
複数の人質の家族はBBCに対し、愛する人が近く帰還することを望んでいると語った。
ヴィッキー・コーエンさんの息子ニムロドさんは、ガザで生存すると考えられている人質20人の1人だ。コーエンさんは4日朝、前向きな期待感とともに「何かまずいことが起きるという恐怖」を抱いて目覚めたという。
「とても不安定な危うい状況で、またしてもがっかりしたくない。それでも私は、近いうちにニムロドに会って、あの子をまた抱きしめられると、希望を感じている」とコーエンさんは話した。
わなか歴史的チャンスか

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ガザのパレスチナ人の間では、提案への反応は希望から深い疑念まで多岐にわたる。
ハマスが進んでわなにかかったのではないかと心配し、イスラエルは人質を取り戻しさえすれば、戦争を再開するのではないかと懸念している人がいる。あるいは、2年間の紛争を終わらせる歴史的な機会が訪れたかもしれないと考える人もいる。
「楽観に流されてはいけない」とガザ住民のイブラヒム・ファレスさんはBBCに話した。「詳細については、何度も交渉が繰り返されるはずだ。悪魔は常に細部に潜んでいる」。
トランプ氏は3日にソーシャルメディアで「ただちに爆撃を止めるよう」イスラエルに求めた。それでもイスラエル軍はガザ空爆を続けている。
4日早朝にはガザ市で3回の空爆があった。アル・シファ病院の医療関係者によると、1回の空爆で1人が死亡し、複数人が負傷した。
イスラエル軍は、2023年10月7日にハマス主導で行われたイスラエル南部への攻撃に対する報復として、ガザでの軍事作戦を開始した。ハマスの攻撃では約1200人が殺害され、251人が人質として連れ去られた。
ハマス運営のガザ保健省によると、イスラエルの攻撃でそれ以降、ガザでは少なくとも6万7074人が死亡したという。
イスラエルは戦争開始以来、外国報道機関による独自取材を禁止しており、双方の異なる主張の検証を難しくしている。
住民の大半は繰り返し避難を強いられ、住宅の90%以上が損壊または破壊されたと推定されている。








