北朝鮮部隊がロシア・クルスク州の前線復帰とゼレンスキー大統領 新たな攻撃も

隊列を組む北朝鮮兵(資料写真)

画像提供, Getty Images

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、北朝鮮部隊がロシアの西部クルスク州の前線に戻ってきたと述べた。北朝鮮兵については先月、多大な損害を受けて撤退したと報告されていた。

ゼレンスキー大統領は7日のビデオ演説で、ロシア軍が「北朝鮮兵を再び投入し、新たな攻撃を行っている」と述べた。

また、「数百人のロシアおよび北朝鮮の軍人が『せん滅』された」と付け加えた。

北朝鮮とロシアはこれについてコメントしていない。

1月31日にはウクライナ特殊部隊はBBCに対し、過去3週間にわたって北朝鮮の部隊を見かけていないと語った。

特殊部隊の報道官はこの際、自分が話しているのは、自分たちが戦っているクルスク州の一部地域についてのみのことだと説明した。報道官は、前線の長さについては言及しなかった。

韓国の情報機関によると、北朝鮮兵は現代戦の現実に対する準備が不十分で、特にウクライナのドローン(無人機)攻撃に対して脆弱でだと報告されている。

軍事専門家は、犠牲者の報告がこのペースで続く場合、北朝鮮の部隊は持続不可能だと述べている。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と北朝鮮の金正恩総書記は、ここ数カ月で二国間関係を深め、安全保障および防衛条約に署名した。その後、北朝鮮から兵士が派遣された。

北朝鮮からロシアへの支援は現在、大量の弾薬や武器の供給にも及んでいる。

北朝鮮の部隊は、著しい損失を被ったロシアの戦闘部隊を強化するために派遣されたとみられている。

ロシア軍は2022年9月以降、戦場での犠牲者数を公にしていないものの、その時点では5937人の兵士が死亡したと発表していた。

しかしゼレンスキー大統領は先週、最大で35万人のロシア兵が死亡したと述べている。他の報告によると、その数がさらに多い可能性もある。

ゼレンスキー氏はウクライナ側の戦死者については、4万5100人と述べた。しかしウクライナおよび西側の多くの軍事専門家は、損失はそれよりもはるかに多いと考えている。

ウクライナの精鋭部隊は昨年8月、クルスク州に電撃攻勢をかけ、1000平方キロ以上のロシア領土を奪取した。

その後、ロシア軍はその地域のかなりの部分を奪還することに成功している。

ゼレンスキー大統領は7日、ロイター通信に対し、ウクライナが6日にクルスク州で新たな攻勢を開始し、2.5キロ前進したと述べた。

一方ロシア軍は、ウクライナの攻撃を撃退したと発表した。

交戦中の両陣営の主張は、独立した検証・確認がされていない。

ロシア軍はまた、ウクライナ東部ドネツク地域の重要な町トレツクを占領したと発表した。これに対しウクライナ軍の報道官は、工業拠点での戦闘が続いていると述べている。

こうした中でドナルド・トランプ米大統領は7日、米紙ニューヨーク・ポストに対して、プーチン氏と電話会談したと話した。トランプ氏はほかでも、近く「ゼレンスキー大統領と会談し、プーチン大統領とも話す予定だ。戦争を終わらせたい」と述べている。9日にもすでにプーチン氏と電話会談した様子を記者団に対してうかがわせた

ウクライナ北東部の戦況を示した地図