米当局、マックスウェル受刑者をテキサス州の女性受刑者施設に移送 エプスティーン元被告の共犯

エプスティーン元被告がマックスウェル受刑者の首に腕をまわして引き寄せ、顔を寄せて口づけしながら、二人とも笑顔でカメラを見ている

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画像説明, マックスウェル受刑者(右)は故エプスティーン元被告に協力して多くの未成年女性を人身売買した罪で、禁錮20年の刑に服している

未成年女性への性的虐待罪で有罪とされた米資産家ジェフリー・エプスティーン元被告(故人)の共犯者で、禁錮20年の有罪判決を受けているギレイン・マックスウェル受刑者が8月1日、フロリダ州の刑務所からテキサス州にある刑務所へ移送された。米連邦刑務所局(BOP)が認めた。どちらの刑務所も「軽警備」施設と公式に位置づけられている。

BOPは1日、「ギレイン・マックスウェルは現在、テキサス州ブライアンにある連邦刑務所キャンプ(FPCブライアン)に収容されている」と発表した。

受刑者の代理人、デイヴィッド・オスカー・マーカス弁護士もこの移送を認めたが、詳細についてのコメントは控えた。

マックスウェル受刑者は現在、最高裁に有罪判決の破棄を求めているほか、ドナルド・トランプ大統領に対して恩赦も求めている。今年7月には、米司法副長官と2度にわたり面会しているが、その詳細は公表されていない。

受刑者の移送理由は明らかにされていないが、トランプ政権によるエプスティーン関連文書の扱いをめぐる議論の中心人物として、その処遇は注目を集めている。

トランプ大統領がマックスウェル受刑者に恩赦を与えるのではないかという憶測も飛び交っているが、ホワイトハウスは「どんな刑の減免も与えられておらず、議論もされていない」とコメントしている。

BBCは今回の移送について、ホワイトハウスにコメントを求めている。

エプスティーン元被告の被害者の一人で今年4月に自殺した故バージニア・ジュフリー氏の遺族は、マックスウェル受刑者への「特別扱い」について、「愕然(がくぜん)としておぞましく思っている」と述べた。

遺族は声明で、「被害者への通知もなく移送が行われた」と非難。「これは司法制度が被害者を見捨てている証拠だ。アメリカ国民は、小児性愛者と子供への性犯罪で有罪になった者に対する、このような特別扱いに激怒するべきだ」と述べた。

受刑者が移送されたFPCブライアンは、テキサス州オースティンから約160キロにある。非暴力犯罪やホワイトカラー犯罪の受刑者が収容されている、最も警備の軽い女性刑務所。約650人の女性受刑者の中には、血液検査スタートアップ「セラノス」の元CEOで、詐欺罪のため禁錮11年の刑に服しているエリザベス・ホームズ受刑者も含まれている。

マックスウェル受刑者がこれまで収容されていたフロリダ州のFCIタラハシーは、男女合わせて800人以上を収容する施設で、FPCブライアンよりも規模が大きい。どちらの刑務所も公式に「軽警備」施設と指定されている。

FPCブライアンでは、規律は厳格で全受刑者に労働が義務付けられているが、外国語やビジネスの授業、スポーツ、テレビ、宗教活動なども許可されている。家族とのビデオ通話や、週末・祝日の面会も可能とされている。

マックスウェル受刑者の弁護団は先週、本人が事件について議会で証言する意思はあると述べたが、議会が厳格な法的保護を受刑者に与えることを条件としていた。

しかし、下院監視委員会は8月11日に予定されていた議会証言を無期限延期にすると発表。ジェイムズ・コーマー委員長は、委員会として「誠実な交渉を継続する意向はある」ものの、弁護団が要求した議会証言に関する免責や、事前の質問提供を拒否した。

これに先立ち7月下旬には、トッド・ブランチ司法副長官が受刑者と2度面会した。少女に性的虐待を加えるにあたりエプスティーン元被告の支援を得ていた可能性のある他の人物について、情報提供を求めたと報じられている。ブランチ副長官は、「適切な時期に内容を明かす」と述べた。

マックスウェル受刑者の弁護士は、彼女が見返りを求めたり、何かを約束したことはないと主張している。

トランプ大統領は昨年の選挙中、エプスティーン関連文書の公開を繰り返し約束していた。それだけに、野党だけでなく支持基盤からも公開を求める圧力が高まっているが、トランプ氏は自分の就任後の実績から目をそらすために政敵がこの件を利用していると反論している。