米FBI、ボルトン元補佐官の自宅を捜索 トランプ氏の側近から批判者に

画像提供, Reuters
米連邦捜査局(FBI)は22日、ドナルド・トランプ大統領の第1次政権で大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を務めたジョン・ボルトン氏の自宅とワシントンの事務所を家宅捜索した。機密情報の取り扱いをめぐる捜査の一環とみられる。
首都ワシントン近郊のメリーランド州ベセスダにあるボルトン氏の自宅には、警察車両とFBI職員が集まり、その一部は家の中に箱を持ち込んでいた。
FBIは、ボルトン氏がワシントン市内に持つ事務所も捜索した。
FBIは、捜索内容について説明していない。BBCがアメリカで提携するCBSニュースによると、「この地域で許可された活動を行っている」とのみコメントした。CBSは消息筋の話として、今回の捜索は一部、機密文書に関連するものだと伝えた。
ボルトン氏は同日午後に自宅へ戻ったが、報道陣の取材には応じなかった。
ボルトン氏は現時点で捜査についてコメントしていない。身柄の拘束や、訴追はされていない。
ボルトン氏は2019年にトランプ政権を離れて以来、トランプ氏に対する批判を強めている。2020年に出版した回顧録については、機密情報を不適切に使用しているとトランプ政権が問題視していた。

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この日の家宅捜索について記者団に質問されたトランプ氏は、自分は「関与したくない」と述べた上で、ボルトン氏を「げすな奴」と呼んだ。大統領は、自分が捜索を直接命じたのではないと説明した。
J・D・ヴァンス副大統領はNBCニュースのインタビューで、「機密文書が(捜査の)一部なのは確かだ」と述べ、ボルトン氏について「さまざまな懸念」がもたれていると話したものの、詳細は明らかにしなかった。
野党・民主党の政治家たちは、今回の家宅捜索はトランプ政権の政治的動機によるものだと非難している。
これに対して副大統領は、「(FBIは)ボルトン氏が法を犯したと判断した場合にのみ」訴追すると述べた。
今回の家宅捜索が始まった頃、FBIのカシュ・パテル長官はソーシャルメディア「X」に「法の上に立つ者などいない」と投稿した。ボルトン氏には直接言及していない。
パム・ボンディ司法長官はこの投稿を共有し、「アメリカの安全に交渉の余地などない。正義を追求する。常に」とコメントを足した。

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ボルトン氏は2018年から2019年にかけてトランプ政権で働いた経験について、2020年に回顧録「The Room Where it Happened(物事が起きた部屋)」を出版した。その中で、「トランプ氏が大統領に不適格だと示す事実は山ほどある」と書いていた。
司法省は当初、ボルトン氏が機密事項を漏洩しないとする合意に違反したとして訴訟を起こしたが、ジョー・バイデン氏が大統領に就任した後の2021年6月に訴えを取り下げた。
ジョージ・W・ブッシュ政権下の国連大使だったボルトン氏は、トランプ政権との対立を理由に2025年1月にシークレットサービスによる警護を解除されていた。
ボルトン氏は、ウクライナとロシアの戦争に対するトランプ政権の対応についても、公然と批判している。
対するトランプ氏はボルトン氏について、国家安全保障問題担当の大統領顧問として、外国への軍事介入を推進したと批判を強めている。
トランプ氏が再び大統領に就任して以降、ニューヨーク州のレティシア・ジェイムズ司法長官やカリフォルニア州のアダム・シフ上院議員など、トランプ氏に対立する複数の人物が捜査対象になっている。








