米政権、イラン介入について協議 トランプ氏は秘密手段や軍事行動の選択肢の説明受ける

白いひげを蓄え、イランの伝統的な服を着たハメネイ師と、スーツ姿のトランプ氏の写真が横に並べられている
画像説明, イランの最高指導者ハメネイ師(左)とトランプ米大統領

ダニエル・ケイ・ビジネス記者、クレア・キーナン記者

ドナルド・トランプ米大統領は12日夜、イランで用い得る幅広い秘密の手段や軍事的手段について報告を受けた。BBCがアメリカで提携するCBSニュースが、米国防総省の当局者2人の話として伝えた。

情報筋によると、イランでの抗議活動に対する治安部隊の暴力的な弾圧に対するアメリカの介入手段として、長距離ミサイル攻撃は依然として選択肢に残っている。一方、国防総省の当局者は、サイバー作戦や心理戦による対応も提示したという。

一方、イランのアッバス・アラグチ外相は、イランはアメリカとの対話に応じる用意があるが、「戦争に備えている」とも述べた。

トランプ氏は先に、抗議者がさらに殺害される場合への対応として、米軍が「非常に強力な選択肢」を検討していると述べていた。また、イラン指導部が「交渉のために」自分に電話をかけてきたが、アメリカは「会談の前に行動しなければならないかもしれない」と付け加えた。

通貨リヤルの急落と経済の失策に対する不満は、最高指導者アリ・ハメネイ師の正統性の危機へと拡大している。

イラン国営ファルス通信社は、数週間にわたる抗議の後、12日夜は「嵐の後の静けさ」であり、首都テヘランを含む多くの都市で「騒乱のない夜」だったと主張した。

しかしBBCは、国内各地で抗議が行われたとする人々から映像を受け取っている。ただし、インターネット遮断が続いているため、動画が撮影された時期を確認するのは難しい。

「軍事的選択肢」もあり得ると米報道官

ホワイトハウスのキャロライン・レヴィット報道官は12日、イラン当局者がスティーヴ・ウィトコフ米大統領特使にも連絡を取ったと述べ、イランの公的な立場は、「トランプ政権が非公開で受け取っているメッセージとはかなり(異なる)」と付け加えた。

一方で報道官は、トランプ氏が「必要と判断すれば軍事的選択肢を使うことを恐れていない」と警告した。

国家安全保障問題を話すため匿名を求めた2人の情報筋によると、イランでの米軍の対応は空軍を伴う可能性が高いが、計画担当者はイランの指揮系統や通信を妨害する選択肢も検討しているという。

アメリカはイランにいる自国民に対し、退避するか、米政府の支援を必要としない退避計画を立てるよう呼びかけている。

一方、イランのハメネイ師は、アメリカが「欺瞞(ぎまん)」に頼り、「裏切り者の雇い兵」に依存していると非難する一方、12日にイラン各地で行われた政府主催の親政府集会を称賛した。

ハメネイ師は「イラン国民は強力であり、敵を認識し、あらゆる場面に存在している」と述べた。

国営メディアは、親政府デモの呼びかけに応じて複数の都市で大規模な群衆が集まったと報じた。BBCペルシャ語は、国内の人々にこれらの集会への参加を促す一方で、反政府抗議への参加を警告するテキストメッセージを確認している。

元皇太子、トランプ氏は「早期介入」すべきと

白髪の男性がカメラに向かって話している。スーツの襟にイランのピンバッジがついている

画像提供, CBS

画像説明, レザ・パーレヴィ氏

こうしたなか、アメリカに亡命しているイラン最後の国王の息子レザ・パーレヴィ氏は、抗議者の死者を増やさないため、トランプ氏に「より早い」介入を求めた。

CBSニュースのインタビューでパーレヴィ氏は、現在のイラン政府は「再び交渉する準備があると世界をだまそうとしている」と述べた。

一方で、トランプ氏については、「言ったことを意味し、意味することを言う人物」であり、「何が危機にひんしているかを理解している」と評した。

そして、「(トランプ)大統領はかなり早く決断を下さなければならないと思う」と、パーレヴィ氏は語った。

アメリカに拠点を置く「人権活動家通信(HRANA)」は、13日午後、騒乱の中で少なくとも2003人が殺害されたことを確認したほか、さらに779人の死亡報告を精査していると述べた。

また、ノルウェー拠点の人権団体「イラン・ヒューマン・ライツ(IHR)」は、少なくとも734人の抗議者が殺害されたことを確認したと発表した。

BBCを含むほとんどの国際報道機関はイラン国内から報道できない。8日夜から続くインターネット遮断により、情報の入手と確認が困難になっている。

追加取材:サラ・ジャラリ記者