米連邦判事、トランプ政権を法廷侮辱罪で訴追する可能性を示唆 中米への移民追放めぐり

画像提供, Getty Images
アメリカの連邦判事は16日、トランプ政権が先月、200人以上の移民をエルサルバドルへ国外追放するフライトの停止命令を「故意に無視」したとして、政権を法廷侮辱罪に問う可能性があると述べた。
トランプ政権は3月、1798年制定の「敵性外国人法」を適用し、移民らの大規模な国外追放を実施した。
首都ワシントンの連邦地裁のジェイムズ・ボアズバーグ連邦判事は、「裁判所はこの結論に軽率に、または急いで達したわけではない。実際、被告に対して行動を修正するか説明する十分な機会を与えたが、その回答はどれも満足のいくものではなかった」と述べた。
ホワイトハウスは声明で、この決定に異議を唱えると述べた。
広報ディレクターのスティーヴン・チャン氏は、「我々すぐに控訴による救済を求める予定だ」と述べ、下級裁判所の決定を上級裁判所が見直し、変更するための手続きを進めるとした。
また、「大統領は、テロリストや犯罪者の不法移民がアメリカ人や全国のコミュニティーに対する脅威でなくなることに100%の力を注いでいる」と述べた。
ボアズバーグ判事が法廷侮辱罪による訴追手続きを開始するという決定は、大統領の権限をめぐるホワイトハウスと司法の対立を加速させるものだ。
同判事は、トランプ政権がこれまでの行動について説明し、3月に発行された元の命令に従うことで、法廷侮辱罪を回避できると説明。期限は4月23日だとした。
米連邦最高裁判所は先に、トランプ氏が1798年の法律を適用してエルサルバドルに国外追放することを容認している。
しかしボアズバーグ判事は、最高裁が一時的差し止め命令に反対する判決を出したことは「政府の違反を免除するものではない」と指摘した。
政権が23日の期限までに要求された情報を提供しない場合、ボアズバーグ判事は、移送停止命令を無視した個人を特定する。
その後、関係者の起訴を勧告する可能性がある。連邦レベルでの起訴は、最終的にはトランプ政権に報告義務を持つ、司法省の管轄だ。

画像提供, Getty Images
トランプ政権による移民らの国外追放をめぐっては、ボアズバーグ判事が3月15日夜、さらなる法的議論が必要だとして14日間の停止を命じた。
その後、航空機がすでに離陸したと司法省の弁護士らから知らされた判事は、同機の引き返しを口頭で命じたという。
トランプ政権は同月16日、ギャングのメンバーとされる200人以上の移民をエルサルバドルに送ったと発表した。
ホワイトハウスは裁判所の命令に違反していないと主張している。キャロライン・レヴィット報道官は、「政権が裁判所の命令に『従うのを拒んだ』わけではない」と主張。「この命令は合法的根拠がなく、テロリストであるTdA(トレン・デ・アラグア)の外国人がすでに米領土から排除された後に出された」と述べた。
その後もさらに2回、国外追放が行われた。
ボアズバーグ判事はこれを受け、トランプ政権が命令を「無視した可能性」について話し合うために審理を開いた。
トランプ大統領は、自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」で、ボアズバーグ判事を「トラブルメーカーで扇動者」と呼び、弾劾を求めた。
エルサルバドルは、600万ドル(約8億5500万円)と引き換えに追放者を受け入れることに同意した。
トランプ氏は今月14日、ホワイトハウスでエルサルバドルのナジブ・アルマンド・ブケレ・オルテス大統領と会談し、エルサルバドルへの送還をさらに加速させたいと述べた。











