ハマス、人質の遺体とする映像を公開 イスラエル軍の空爆で死亡と主張

新たな映像に映っている人質男性の1人とされるイタイ・スヴィルスキーさん(家族提供写真)

画像提供, Family handout

画像説明, 新たな映像に映っている人質男性の1人はイタイ・スヴィルスキーさんだとされている(家族提供写真)

イスラム組織ハマスは15日、パレスチナ自治区ガザ地区で拘束していたイスラエル人の人質2人の遺体だとする新たな映像を公開した。イスラエルによるガザ空爆で死亡したと、ハマスは主張している。

ハマスは前日、人質2人の生前映像を公開し、イスラエルが空爆を続ければ2人は死亡するかもしれないと警告していた。

対するイスラエルは、2人が空爆で殺されたのではないと主張。ヨアヴ・ガラント国防相は、ハマスがイスラエル側を「心理的に苦しめている」と非難した。

また、人質解放には軍事的圧力が不可欠だと付け加えた。

15日に公開された映像では、ノア・アルガマニさん(26)だとされる女性が、一緒に拘束されていた男性2人が殺害されたと、強要の上と思われる様子で話している。

女性は2人について、「私たちのIDF(イスラエル国防軍)の空爆」で殺されたと説明している。男性の1人はイタイ・スヴィルスキーさん(38)だと特定された。

公開映像に映っているとされるノア・アルガマニさん(家族提供写真)

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画像説明, 公開映像に映っているとされるノア・アルガマニさん(家族提供写真)。音楽フェスティバルの会場からオートバイで拉致される様子の映像が、ソーシャルメディアで拡散された

女性はまた、空爆後にはがれきに埋もれたが、ハマス戦闘員らが「私の命を救うことに成功した」としている。この映像がいつ撮影されたのかは不明。

映像の公開を受け、イスラエル軍のダニエル・ハガリ報道官は、人質がイスラエル軍によって殺害されたのではないと主張。「これはハマスのうそだ」、「人質が捕らえられていた建物は標的ではなかった」と述べた。

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イスラエルのガラント国防相も、「ハマスはイスラエル軍にたたきのめされており、(イスラエル人)家族を心理的に苦しめることでイスラエル社会の敏感な神経を攻撃するしかなくなっている」と説明。

そのうえで、軍事的圧力をかけ続けることが引き続き重要だと訴えた。「向こうは何かが欲しいときだけ私たちと話をする」、「なんの代償もなく停戦を私たちが認めれば、その瞬間から向こうは口をきかなくなる」。

ハマスが14日に公開した映像には、アルガマニさんと一緒に、人質の男性2人の生存している姿が映っていた。映像はイスラエル政府に対し、攻撃を中止し、これらの人質の解放を実現させるよう求めていた。

そして最後に、「明日(15日)、人質たちの運命を知らせる」とのキャプションが付けられていた。

動画説明, 軍事衝突から100日たったガザの破壊のようす

ハマスは昨年10月7日、イスラエル南部を急襲し、民間人を中心に約1200人を殺害、240人を人質に取った。

アルガマニさん、ヴィルスキーさん、そして今回の映像で言及されたもう1人は、そうした人質の一部。ガザでは現在も132人前後が人質として捕らえられている。

ハマスが運営するガザ保健当局によると、この襲撃をきっかけに、イスラエルがガザへの激しい砲撃を開始。これまでに2万4000人以上が殺されたという。

パレスチナ当局は、ガザの人口の85%が避難しているとしている。ガザに届く支援物資は増えているものの、国連の人道問題担当トップは現地の状況を「耐え難い」としている。

イスラエル軍は15日もガザ各地での砲撃を継続。南部と中部では、武装勢力と交戦した。

ガラント国防相は、南部でのハマスに対する集中作戦は近く終了するとの見通しを示した。

動画説明, 軍事衝突開始100日 イスラエルとガザの双方で怒りと嘆き続く