ビートルズが「最後の曲」発売へ 「ナウ・アンド・ゼン」

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英ロックバンドのビートルズが26日、解散から50年以上たって「最後の曲」をリリースすると発表した。来月2日に発売される。
「ナウ・アンド・ゼン(Now And Then)」というタイトルのこの曲は、ジョン・レノンさん(故人)の1970年代のデモ音源をもとに、サー・ポール・マッカートニーとサー・リンゴ・スターが昨年完成させた。
マッカートニーさんは今夏のBBCインタビューで、人工知能(AI)を使って、古いカセットテープからレノンさんの歌声を「抽出」したと話していた。
この曲は、来月10日に発売されるビートルズのアルバム「赤盤」と「青盤」の新リマスター版にも収録される。
マッカートニーさんとスターさんは、この曲を完成させることは超現実的な体験だったと、プレスリリースで述べている。
マッカートニーさんは、「紛れもなくジョンの声がそこにあった」、「とても感情に訴えてくる。それに合わせて私たちみんなが演奏する。本物のビートルズのレコーディングだ。2023年にまだビートルズの音楽に取り組んでいて、一般の人々が聴いたことのない新曲をリリースしようとしている。心躍ることだと思う」とした。
スターさんは、「彼(レノンさん)が部屋に戻ってくることに最も近い状況だったので、みんなの感情がとても揺さぶられた」、「とんでもなく素晴らしい」とした。
「ひどい」音質
「ナウ・アンド・ゼン」は、1970年のビートルズ解散後、レノンさんが書いた。長年、非公式なものが出回っている。
昔からの友人(または恋人)に向けたラブソングで、「時々(ナウ・アンド・ゼン)、君が恋しくなる/時々、君に戻ってきてほしくなる」と語りかける。
レノンさんが1980年12月に米ニューヨークで射殺された後、この曲は妻のヨーコ・オノさんがマッカートニーさんに渡していた。
曲は「ポールに(For Paul)」と記されたカセット・テープに入っていた。「フリー・アズ・ア・バード(Free As A Bird)」と「リアル・ラヴ(Real Love)」の初期バージョンも一緒に録音されていた。それら2曲はそれぞれ1995年と1996年に、「アンソロジー」プロジェクトの一環としてシングル曲として発表された。
当時残っていたビートルズのメンバーは、「ナウ・アンド・ゼン」についてもレコーディングを試みたが、すぐに取りやめとなった。ギターのジョージ・ハリソンさん(故人)は、レノンさんの録音の音質は「ひどい」ものだったと言っていた。
以来、マッカートニーさんはこの曲を完成させたいと思ってきた。オーディオ技術の進歩で、ついにそれが可能になった。

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マッカートニーさんとスターさんは昨年、新たなボーカル、ドラム、ベース、ギター、ピアノ、そしてハリソンさんが生前の1995年に録音したエレキ・ギターとアコースティック・ギターのパートを加え、この曲の完成に取りかかった。
ビートルズのプロデューサーだったジョージ・マーティンさん(故人)の息子ジャイルズ・マーティンさんが、「ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア(Here, There And Everywhere)」、「エリナー・リグビー(Eleanor Rigby)」、「ビコーズ(Because)」のオリジナル・レコーディングからバックボーカルを足し、なつかしい雰囲気を作り出した。






