ガザへの支援物資、トラック20台が近く搬入の見通し 「100台分は必要」と支援団体

People load a humanitarian aid convoy for the Gaza Strip, parked in Arish, Egypt. Photo taken on 16 October

画像提供, EPA

画像説明, パレスチナ自治区ガザ地区との境界に近いエジプト側で、支援物資をトラックに積み込む人たち(16日)

パレスチナ自治区ガザ地区で早急に必要となっている支援物資を積んだトラック約20台が、数日内にもエジプト側から同地区に入る見通しだ。ガザ地区には220万人が暮らし、イスラエルの封鎖で必要物資の欠乏が深刻化しており、許可される量ではとても足りないとの声が上がっている。

イスラエルは、ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスから攻撃を受けた今月7日以降、同地区への電気や水などの供給を停止。食料や医薬品も搬入できないようにしている。

エジプトとガザ地区の境界にあるラファ検問所のエジプト側では、必要物資を積んだトラックが100台以上、開門を待って列を作っている。

ラファ検問所を管理するエジプトは18日、一部物資の搬入を認めることでアメリカと合意した。アメリカは支援物資が届けられるよう関係国などに働きかけてきた。

ただ人道支援団体は、許可される物資だけでは到底足りないと警告している。

NGOノルウェー難民評議会は「最低でもトラック100台分」が必要だと指摘。世界食糧計画(WFP)は、ガザ地区で「食料と水の供給が尽きて」おり、「非常に困難」な状況になっているとした。

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のフィリップ・ラザリーニ事務局長は、今回の戦争が始まる前から、ガザ地区の住民はUNRWAの食料支援に頼っていたとBBCに説明。以前は1日約500台のトラックがガザ地区に入っていたとした。

ヨルダンの首都アンマンにいるUMRWAのジュリエット・トゥーマ広報官は、「ガザ地区の貧困率は極めて高い。戦争前から絶望的な状況だったが、いまや悲劇的になりつつある」と話した。

gaza lights

アメリカのジョー・バイデン大統領とエジプトのアブドゥル・ファッターハ・アル・シーシ大統領は18日、ラファ検問所を通って支援物資を限定的に届けることで合意した。

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は同日、エジプトからガザ地区南部の民間人へ物資が輸送されるのを「妨害しない」とした。

ただイスラエルは、食料、水、医療物資しか認めておらず、燃料など他の必要物資を運び入れることは許可していない。

国連によると、ガザ地区で燃料が不足すれば、海水の淡水化プラントや給水ポンプを動かせず、水危機が引き起こされるという。

UNRWAのラザリーニ事務局長は、燃料が届けられなければ、水を運ぶためにさらに多くのトラックが必要になるとしている。

「すべてが足りない」

支援物資をめぐる今回の合意は、ガザ地区の人々に希望を与えるものとなっている。

しかしイスラエルは、ハマスに拘束されている人質が解放されるまでは、自国領内を支援物資が通過するのを認めないとしている。

エジプトのサメ・シュクリ外相は、ラファ検問所で4回の空爆があり、支援物資を運ぶトラックの安全な通行が保証されていないことが、検問所を再開していない理由だと、BBCの番組「ニューズアワー」で述べた。

支援物資がガザ地区の人々に届けられる正確なスケジュールはまだ不明だ。ラファ検問所の道路は、トラックを通すために修理が必要となっている。

バイデン米大統領は、20日にも最初のトラックがガザ地区に入るとしている。

NGOエジプト食糧銀行のモフセン・サルハン氏は、検問所でトラック120台が物資を届ける準備ができていると説明。一刻も早く搬入を認める必要があるとした。

「私たちは非常に怒っている。向こう側では水が不足しているからだ。遺体収容袋さえ不足している。すべてが足りなくなっている」

lorries waiting

ガザを「内側から」見る日は近いと国防相

イスラエルは、ハマスを標的にしているとしてガザ地区への空爆を続けている。

ガザ地区との境界には多数のイスラエル軍兵士や戦車を集結させており、間近とされる地上侵攻の準備を進めている。

イスラエルのヨアヴ・ガラント国防相は19日、集まっている部隊に向かい、ガザを「内側から」見る準備をするよう伝えた。

ガザ地区の保健当局によると、イスラエルとの軍事衝突が始まった7日以降、同地区では3700人以上が死亡している。

イスラエルは、同国の死者は約1400人に上っているとしている。

パレスチナとイスラエルの衝突は、ガザ地区以外でも発生している。

パレスチナ保健当局によると、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区のヌル・シャムス難民キャンプで19日、イスラエル軍との衝突が発生。6人が死亡したという。

イスラエル軍は「テロリスト部隊」を空から攻撃したとした。