ロシアのために戦うキューバ人を勧誘、人身売買網を摘発=キューバ外務省

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キューバ外務省は4日、ロシア軍のためにウクライナで戦うキューバ人を集めていた人身売買網を摘発したと発表した。
キューバ外務省によると、ロシアに住むキューバ人のほか「キューバ国内にいるキューバ人さえも」、「ウクライナでの戦争に参加しているロシア軍に組み込まれている」という。この背後にいる人物について詳細は明らかにしていない。
キューバはロシアの親密な同盟国だが、「ウクライナでの紛争には加担していない」と、同省は声明で強調した。
この件について、ロシアからの反応はまだない。
「ロシア国籍取得を約束され」参加か
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は昨年8月、ウクライナでの戦闘でロシア軍が大きな損害を被ったことを受け、兵士を増員する大統領令に署名した。
それ以来、ロシア在住のキューバ人が、ロシア国籍を取得できるという約束と引き換えに、ウクライナで戦うロシア軍に加わっていると、ロシア紙リャザン・ガゼットは報じている。
セルビア人志願兵が、ウクライナでロシア軍とともに戦うための訓練を受けているとする映像もある。
キューバ外務省の声明と、リャザン・ガゼットの報道の関連性は不明だが、同省は「キューバは歴史的に、雇い兵の動員について、明確に断固として反対する立場を取っている」と主張。
「いかなる国においても、キューバ国民を武装させることを目的とした人身売買を行う者に対し、断固とした対応を取る」とした。
ブルーノ・ロドリゲス外相は、同国は自国民を採用しようとする試みに「法の力」をもって対抗していると、米ソーシャルメディア「X」(旧ツイッター)に書いた。
同盟関係に「不協和音」
今回の声明は、近年、より緊密な貿易関係を築きつつあるキューバとロシアとの間でめずらしく不協和音を奏でている。
6月にはモスクワで、キューバとロシアの国防相が会談したばかり。4月にはロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が、中南米の同盟国歴訪の一環としてキューバを訪れた。
共産主義国のキューバは、同国の最高指導者だったフィデル・カストロ氏が率いた1959年のキューバ革命以降、ロシアの親密な同盟国であり続けている。
アメリカは何度もカストロ氏を暗殺しようとしたが失敗に終わった。キューバは冷戦時代には旧ソ連側につき、その見返りとして、経済・政治・軍事援助を受けてきた。
旧ソ連とキューバは1962年、アメリカのキューバに対する新たな侵攻の試みを抑止するために、キューバ国内に核ミサイルを配備するという軍事協定を極秘裏に結んだ。これは、冷戦下で最も危険な米ソ対立のひとつを引き起こした。
このキューバ・ミサイル危機では、アメリカがキューバに侵攻しないこととと引き換えに、ソ連はミサイル基地を撤去することを、アメリカのジョン・F・ケネディ大統領がソ連の指導者ニキータ・フルシチョフ氏に提案。合意が成立し、平和的に収束した。しかし、アメリカは数十年にわたりキューバに制裁を科しており、両国の緊張関係は続いている。








