極右「プラウド・ボーイズ」メンバー2人に10年と18年の禁錮刑 米議会襲撃事件

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アメリカで2021年1月にあった連邦議会襲撃事件をめぐる裁判で、極右団体「プラウド・ボーイズ」のメンバー2人に1日、それぞれ禁錮10年と18年の刑が言い渡された。前日には、同団体のリーダーが17年の禁錮刑に処された。
首都ワシントンの連邦地裁で開かれた裁判で、ドミニク・ペゾーラ被告(46)は、警察への暴行と公務執行妨害の罪で禁錮10年が言い渡された。
2021年1月6日にドナルド・トランプ前米大統領の支持者たちが連邦議会へ行進した際、行進を先導したイーサン・ノーディーン被告(32)は、さらに罪が重い扇動共謀罪で禁錮18年が言い渡された。
検察はノーディーン被告に禁錮27年、ペゾーラ被告に禁固20年を求刑していた。
両被告は5月、「プラウド・ボーイズ」のリーダーのジョー・ビッグス被告とザカリー・レール被告とともに裁判にかけられた。
ビッグス被告とレール被告は8月31日に、それぞれ禁錮17年と15年の刑が言い渡された。
同団体の元委員長、エンリケ・タリオ被告への量刑言い渡しは、来週予定されている。検察は禁錮33年を求刑している。

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「リーダーシップの欠如を謝罪したい」
ノーディーン被告は量刑が言い渡される前、「あの日の私のリーダーシップの欠如を謝罪したい」とし、あの暴動は「まったくの悲劇」だったと述べた。
「私が直接あるいは間接的に、不当に扱った人たち、すみませんでした」とも、同被告は陳述した。
しかし、連邦地裁のティモシー・ケリー判事は、あの日の出来事は、長らく続いてきた政治的伝統を破壊したと、同被告に述べた。
「この国に平和的な権力移譲がなければ、我々には何もない」
ワシントン州出身のノーディーン被告は「ルフィオ・パンマン」というニックネームで呼ばれ、西海岸で反ファシスト「アンティファ」の活動家と頻繁に乱闘を起こしていることで、プラウド・ボーイズ内で有名だった。
議会襲撃事件をめぐる裁判では、ノーディーン被告と、5月に扇動共謀罪などで禁錮18年となった極右団体「オース・キーパーズ」創設者のスチュアート・ローズ被告の刑期が最長。

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「トランプが勝った!」
元海兵隊員のペゾーラ被告は襲撃事件当時、警官の盾を奪い、議事堂の窓ガラスを割って率先して内部に侵入。議事堂内で葉巻に火をつけていた。
当時の自撮り動画には、議事堂内で「勝利の葉巻」と称するものを吸う姿が映っている。
暴行罪と妨害罪で有罪評決を受けたが、扇動共謀罪では無実になっていた。
ペゾーラ被告は法廷で、自分の行動を後悔する内容を口にし、感情をあらわにする場面もあった。同被告の母親は判事に対し、これまで「1度も問題を起こしたことのない」「素晴らしい子供」だったと述べた。
被告の妻は、娘たちが学校で嫌がらせやいじめの被害者になってしまったと述べた。
しかし、量刑が言い渡され、判事が法廷を後にすると、ペゾーラ被告はこぶしを振り上げて「トランプが勝った!」と叫んだ。
ケリー判事はペゾーラ被告について、プラウド・ボーイズ内で指導的役割を担っていなかったとしても、議会襲撃事件で「重要な役割を果たした」と述べた。「起こったことは国辱だ」。
法廷で、検察に強い態度で反論を繰り返したペゾーラ被告は、襲撃時の自分の行動はそれほど重大なものではなかったと繰り返した。議事堂を襲撃した群衆は「侵攻勢力」ではなく、「不法侵入した抗議者」だったとも主張した。
また、警察が群衆を追い払うために非致死的武器を使用したのを見て、当日の自分は海兵隊時代の軍事訓練のような状態に戻ったのだと説明した。
「軍や海兵隊では、背を向けて逃げ出したりはしない」と、ペゾーラ被告は陳述した。
「逃走反応のことは考えないよう、訓練されている。危険に向かって走るよう訓練されている」
これまでに議会襲撃事件に絡む容疑で1100人超が逮捕され、630人超が有罪を認め、110人以上が有罪判決を受けた。







