【2023年サッカー女子W杯】 アメリカ、PK戦でスウェーデンに敗れる 3連覇ならず

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サッカーの女子ワールドカップ(W杯)で6日、史上初の3連覇を狙ったアメリカ(世界ランキング1位)が敗退した。優勝候補の筆頭格だったが、ペナルティーキック(PK)戦でスウェーデン(同3位)に敗れた。
この結果、スウェーデンは11日の準々決勝で日本(同11位)と対戦する。
オーストラリアとニュージーランドが共同開催している今大会は、5日からノックアウトステージ(決勝トーナメント)に入っている。
この日のスウェーデン対アメリカは、終始アメリカが優勢だった。しかし、スウェーデンのGKゼチラ・ムショヴィッチがたびたび素晴らしいセーブを見せ、ゴールを許さなかった。
延長戦を終えても0-0のまま、PK戦に入った。
PK戦では、先攻アメリカの3選手が外し、スウェーデンが決めれば勝利という状況に。FWリナ・フルティグが蹴ったボールは、アメリカのGKアリッサ・ネイハーが手ではじき返したように見えた。だが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)によって、ゴール内に入っていたと判定された。
これにより、スウェーデンが5-4でPK戦を制し、ベスト8入りを決めた。

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歴史的な早期敗退
アメリカがW杯で3位以内に入れなかったのは、これが初めてとなった。
敗因としては、ヴラトコ・アンドノフスキ監督の戦略ミス、主要選手にけがが相次いだこと、ベテラン選手に頼り過ぎたこと――などが指摘されている。
現地で取材しているBBCスポーツのエマ・スミス記者は、前線のソフィア・スミス、トリニティ・ロッドマン、アレックス・モーガンの3選手はいずれも世界最高レベルの選手ながら、一体となって攻撃できなかったのが問題だったと分析した。
サッカー誌「ゴール」のアメリカ担当ライアン・トルミッチ記者は、「アメリカが優勝したとしたら、ほとんどの人にとっては驚きだっただろう。ただ、これほど早く姿を消すのは、歴史的な悪成績といえる」とBBCスポーツに話した。
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ラピーノが最後のW杯で外す
今シーズンでの現役引退を表明しているアメリカのFWメガン・ラピーノ(38)も、PKを外した1人だった。アメリカが3-2とリードした状況で、蹴ったボールはゴール上へと飛んでいった。
米代表選手を17年間にわたってつとめ、W杯優勝を2度経験したラピーノは、自身が思い描いていたのとは違ったであろうW杯との別れに涙を見せた。
「悪趣味なジョークのようだ」、「私個人にとって、まるでダーク・コメディーだ。PKを外してしまった」。ラピーノは試合後、そうコメントした。

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ラピーノはこれまでのW杯で、アメリカの偉業達成に大きく貢献してきた。2011年、2015年、2019年の大会にも出場。2019年の決勝ではゴールを決め、チームを2連覇に導いた。同年には国際サッカー連盟(FIFA)の年間最優秀女子選手にも選ばれた。
ただ、アメリカが世代交代を進めるなか、ラピーノは今大会で先発出場はなく、3試合に途中出場して計77分プレーするにとどまった。
ラピーノはピッチの外でも注目を集めてきた。2012年に同性愛者だと公表し、性的少数者(LGBTQ+)の権利やジェンダー平等を訴えてきた。昨年はサッカー選手として初めて、大統領自由勲章を受けた。
2019年大会中には、たとえ優勝しても「私は(放送禁止用語)ホワイトハウスなんかに行かない」と述べる動画が浮上。当時のドナルド・トランプ大統領に批判された。今大会、米代表は試合前に国歌を歌わないメンバーが多く、米メディアではラピーノの悪影響だとの非難も出ている。
しかし、チーム内でのラピーノの人気は絶大だ。選手たちからは「みんな彼女が大好きだ」、「私たちにはまだあなたが必要だ」といった声が上がっている。










