マレーシア、重罪での「強制死刑」制度を廃止へ 下院が可決

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マレーシアの下院は3日、強制死刑制度を廃止する法案を可決した。これにより、死刑判決を受けている1300人以上が刑の執行を免れる可能性がある。
マレーシアは2018年以来、死刑を執行していない。
同国ではこれまで、殺人やテロなど11の重罪で有罪となった場合、強制的に死刑が科せられていた。今回の採決では、圧倒的多数の議員が、強制死刑制度の廃止に賛成した。
裁判所は今後も、例外的なケースでは死刑判決を言い渡す権利を持つ。
しかし大半の重罪に関しては、最長40年の終身刑か、むち打ちなどの身体刑が言い渡されることになるという。
法案の成立には上院の承認が必要だが、承認される見通し。
ランカルパル・シン法務次官は3日、死刑は取り返しがつかない刑であり、犯罪抑止力として機能もしていないと議会で説明。
「死刑は求められている結果をもたらしていない」と述べた。
10年以上死刑廃止を議論
マレーシアでは、34件の罪で死刑を科せられる可能性がある。そのうち11件が、強制的に死刑となるものだった。
新たな法案は成立すれば、過去にさかのぼって適用され、死刑囚には90日間の刑の見直し申請期間が与えられる。
人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルによると、現在、同国の死刑囚は1341人。そのうち60%以上が強制的な死刑を言い渡されている。
強制死刑制度の改革法案は昨年6月、イスマイル・サブリ・ヤコブ前政権が提出した。
しかし、マレーシアではすでに10年以上、死刑制度廃止議論が続いている。1年にわたる議論の末、重要な改革法案が先週さらに2件、議会に提出された。
近隣国に影響及ぼすか
人権団体は今回の可決を、マレーシアや東南アジア全体にとって大きな一歩だと歓迎している。人権擁護団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは、近隣諸国にも影響を及ぼすことを期待しているとした。
隣国シンガポールは昨年、麻薬取引に関する罪で11人の死刑を執行した。ミャンマーの軍事政権も、数十年ぶりに死刑を再開し、民主派活動家4人を処刑した。
公式データによると、マレーシアでは1992~2023年に1318件の絞首刑が実行されている。






