バフムートで激戦続く 双方が大きな損失与えたと主張

Ukrainian servicemen on a BMP-2 tank drive towards Bakhmut on 11 March

画像提供, AFP via Getty Images

画像説明, ウクライナ東部バフムートに向けて移動するウクライナ軍の戦車(11日)

ウクライナ東部バフムートをめぐって激戦が続いており、ウクライナとロシアの双方が12日、相手に多大な損害を与えたと主張した。

ロシアはバフムートを制圧しようと、ここ数カ月、消耗戦を展開している。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は12日、毎夜恒例のビデオ演説で、「3月6日から1週間足らずの間に、バフムート地区だけで1100人以上の敵兵殺害に成功した。ロシアにとって取り返しのつかない損失が、バフムート近くで発生した」と述べた。

また、1500人のロシア兵が重傷を負い、戦闘不能になっていると付け加えた。

一方、ロシア国防省は、ロシア軍が過去24時間で「220人以上のウクライナ兵」を殺したと発表した。

BBCは、双方の発表内容を確認できていない。

ワグネルが攻撃の中心か

アナリストらはバフムートについて、戦略的価値がほとんどないとみている。ただ、ロシア政府に戦場から朗報を届けられず苦労しているロシア軍司令官らにとっては、バフムート制圧が重要性を増していると、アナリストたちは言う。

この都市を制圧すれば、ロシアはドネツク州全体の支配という目標にわずかに近づくことになる。同州は、ロシアが昨年9月に併合したウクライナ東部と南部の4州の1つ。ロシアは併合に先立ち、住民投票を実施したが、多くの国がこれを見せかけだと非難した。

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Presentational white space

バフムートでのロシア側の攻撃は、雇い兵組織ワグネルが中心となっている。最高指導者のエフゲニー・プリゴジン氏は、自身とワグネルの評価をバフムート制圧に結び付けている。

同氏は12日、テレグラムに投稿された音声で、バフムートの状況を「難しい、非常に難しい。敵は1メートルずつ戦っている」と表現。

「街の中心部に近づくほど、戦闘は激しさを増している」とした。

また、バフムートを攻略した後は、「再起動を開始」し、「新たな人材の募集を始める」と述べた。

ロシアが失速との分析

こうしたなか、米シンクタンク戦争研究所は11日、ロシアの攻勢が失速していると報告。「ワグネルグループの戦闘員らは、都市部でますます身動きが取れなくなっているとみられる。(中略)そのため、大きな前進が困難になっている」とした。

バフムートには侵攻前、約7万人が住んでいたが、現在は数千人が残るだけとなっている。かつては塩、石こう鉱山、大規模ワイナリーで有名だった。

ロシアと同様、ウクライナもバフムートを政治的に重視。ゼレンスキー氏は、ロシアの侵攻に対する抵抗の象徴としている。

昨年12月に米ワシントンを訪問した際には「私たちの士気の要塞」と呼び、米議会にバフムートの旗を贈った。

西側当局は、バフムートと周辺でこれまでに2万~3万人のロシア兵が死傷したと推定している