北朝鮮、ICBM発射は「不意の奇襲発射訓練」 前日には「通常の活動外の行動」警告

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北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は19日、同国が18日午後に大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」の発射訓練を行ったと報じた。日本の防衛省は18日夕、北朝鮮が「大陸間弾道ミサイル(ICBM)級の弾道ミサイル」を発射したと発表していた。ミサイルは約66分間飛び、北海道の渡島大島の西方約200キロの日本海に落下したとされる。日本の排他的経済水域(EEZ)の内側だったと推定されるという。
KCNAによると、訓練は事前計画なしに18日に実施を命じられた「不意の奇襲発射訓練」で、核抑止力の信頼性などを確認したという。
また、アメリカや韓国のような「敵対勢力に対する致命的な核反撃能力を不敗のものに築くための、わが共和国戦略核武力の絶え間ない努力の実証」だとした。
日本政府によると、18日午後5時21分ごろ、北朝鮮の首都平壌(ピョンヤン)近郊から弾道ミサイル1発が東へ発射された。弾道ミサイルは午後6時27分ごろ、落下したと推定される。ミサイルの最高高度は約5700キロ、飛翔(ひしょう)距離は約900キロで、通常より角度をつけて高く打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射されたとみられるという。
北朝鮮は昨年11月にも新型ICBM「火星17」を発射しており、その際の最高高度は6100キロだったとされる。昨年1月末には、中距離弾道ミサイル(IRBM)「火星12」が宇宙から撮影したとする画像を公開した。
松野博一官房長官は18日夜、首相官邸で緊急の記者会見を開き、「これまでの弾道ミサイルの度重なる発射も含め、一連の北朝鮮の行動は我が国、地域および国際社会の平和と安全を脅かすもので、断じて容認できない」と述べた。
浜田靖一防衛相は今回のミサイル発射について、「飛翔軌道に基づいて計算すると、弾頭重量等によっては1万4000キロを超える射程になり得る。その場合、米国全土が射程に含まれることになる」と記者団に述べた。
韓国軍合同参謀本部によると、昨年11月に続き、今回のミサイル発射も平壌郊外の順安(スナン)付近からだったという。
ドイツで開かれている主要7カ国(G7)の外相会合では、各国外相が北朝鮮による「無謀な行動」を非難した。G7は声明で、「地域と国際的な平和・安全を脅かす」ものであり、国連安全保障理事会は北朝鮮政府に対してより意味のある措置を講じる必要があるとした。
国連は北朝鮮の弾道ミサイルや核兵器の実験を禁止しているが、安保理決議に違反して核開発を続けている。
北朝鮮は17日、同国の核・ミサイルについてアメリカが国連安全保障理事会を招集したことに強く反発する談話を発表。アメリカと韓国の合同軍事演習もけん制し、「アメリカによる我々への圧迫の道具と化した安保理への抗議として、通常の軍事活動以外の追加措置を再考せざるを得ない」などと述べていた。
3月中旬に予定される米韓合同軍事演習は毎年恒例のものだが、北朝鮮はかねて自国侵略への準備だと反発してきた。
北朝鮮当局はこのような演習が行われた場合、「前例のないほど強力な」報復を行うと警告している。
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の妹・与正氏は先に、敵対的な行為には「強力かつ圧倒的な」対応に直面するだろうと述べ、北朝鮮政権に対する「脅し」を止めるようアメリカに求めている。
一方で、韓国の首都ソウルが北朝鮮のミサイル攻撃の標的になることはないとしている。
北朝鮮は今月8日夜には平壌で軍事パレードを行い、過去最多のICBMを披露していた。








