北朝鮮で軍事パレード、過去最多の弾道ミサイルを披露 金氏の娘も視察

画像提供, Reuters
北朝鮮は8日夜、軍創設75年の節目に合わせ、平壌で軍事パレードを実施し、過去最多の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を披露した。同国メディアが9日伝えた。アメリカを脅かす可能性があると、アナリストらはみている。
軍事パレードでは、10数基のICBMが披露された。
ICBMは理論上、アメリカ本土を攻撃可能なミサイルだ。北朝鮮がそれぞれに複数の核弾頭を搭載した場合、アメリカの核防衛システムは対処し切れない可能性があると、アナリストらはみている。
パレードには金正恩(キム・ジョンウン)総書記も出席。北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)が公開した写真には、黒いコートを着て中折れ帽をかぶり、部隊を視察する姿が写っている。
10歳くらいと思われる娘のジュエさんも、金氏の隣でパレードを見守った。これにより、彼女が後継者に位置づけられているとの憶測が生じた。

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アナリストの一部は、固体燃料式のICBM用の新たな発射台も登場したと指摘した。
固体燃料ミサイルは液体燃料ミサイルよりも素早く発射でき、報復能力を大幅に向上させる。
ただ、金正恩政権の下では、固体燃料ミサイルの実験は成功していない。
米カーネギー国際平和財団で核政策を専門としているアンキット・パンダ氏は、「これは北朝鮮の主要な核近代化の目標の1つだ」とBBCに述べた。
「数カ月以内に、長距離の固体燃料ミサイルの最初の飛行実験が行われると予想される」
パンダ氏はまた、北朝鮮がICBMを増やしたことで、アメリカは「軍事計画上の深刻な課題」に直面する可能性があると述べた。
KCNAによると、パレードは「核には核で、正面対決には正面対決で」で敵に立ち向かう国の能力を強調したという。

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国営メディアの写真では、金総書記の娘ジュエさんが、パレード前に開かれた軍幹部との宴席で、両親に挟まれて中央に座っていた。通常なら金氏が座る場所だ。
一方、金氏の妻の李雪主(リ・ソルジュ)氏は、昨年発射実験をした北朝鮮最大のICBM「火星17」のペンダントトップが付いたネックレスをつけていた。
アナリストの中では、こうした写真はジュエさんが金氏の後継者だと示唆していると指摘する声もある。他方で、金氏を「家族を大事にする人物」として描こうとする体制側の努力だとみる向きもある。
米スティムソン・センターのシニアフェローで北朝鮮が専門のマーティン・ウィリアムズ氏は、「金家の娘が宴席に参加したことは見逃せない。北朝鮮のプロパガンダ担当は、明らかに金正恩を家族的な人物に見せようとしているが、もう1人いるとされる娘の姿がないのは不思議だ」と話した。
金氏には少なくとも3人の子どもがいるとされる。ジュエさんは次女で、他に長男と長女がいるとみられている。
ジュエさんは3カ月前の昨年11月に、ICBMの発射実験の場で初めて父親と一緒に姿を現したばかりだ。
ウィリアムズ氏は、ジュエさんが後継者なのか、結論を出すには「早すぎる」とした。
一方、パンダ氏は、ジュエさんが最近目立つようになったのは、核関連の事業を世代を超えたものにしたいと金氏が願っていることの表れかもしれないと述べた。








