アメリカ、中国からの渡航者に陰性証明を義務づけ 1月5日から

Travellers at Beijing Capital International Airport

画像提供, Reuters

画像説明, 北京首都国際空港

アメリカは28日、中国からの渡航者について、来年1月5日から入国時に新型コロナウイルス検査の陰性証明の提示を義務づけると明らかにした。中国が1月8日から国境を再開するのに合わせて、日本やイタリアなどもすでに同様の措置を取ると発表している。

入国管理当局によると、新規パスポートの申請も来年1月8日から再開される。27日には、1日あたりのフライト数の上限も撤廃された。

ただ、「ゼロコロナ」政策を大幅緩和して以降、中国国内では感染者が急増しており、一部の国で警戒が広がっている。

中国の「国境再開」発表を受け、これまでに日本やイタリア、マレーシア、台湾、インドが、中国からの渡航者に対してより厳しい水際対策を取ると発表している。アメリカも今回、これに追随したかたちとなった。

これに対して中国政府は、新型ウイルス対策ルールは「科学的」根拠に基づいて導入されるべきで、一部の国やメディアが中国の感染状況について「誇張」していると非難した。

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アメリカの新たな水際対策

アメリカは28日、新型コロナウイルスの「拡大スピードを遅らせる」ため、来年1月5日から中国、香港、マカオからの全ての渡航者に入国時の陰性証明の提示を求めると発表した。

米保健省の声明によると、空路で入国する人は出発2日以内の新型ウイルス検査で陰性を証明する必要がある。ただし、搭乗の10日以上前に陽性となった場合には、陰性の検査結果ではなく、回復証明書類の提出で代用することもできるという。

この措置は、第三国を経由してアメリカに入国する人や、アメリカを経由して別の目的地に向かう人にも適用されるという。

同省は「状況の監視を継続し」、「必要に応じて」対応を調整するとしている。

米保健省はさらに、中国は「適切かつ透明性のある」新型ウイルスに関するデータを提示していないと非難。こうしたデータは感染急増を「効果的に」監視し、新たな変異株の出現の可能性を抑えるのに「重要」なものだと主張した。

中国の感染状況を「誇張」

中国当局は現在、新型ウイルスに関するデータの公開を停止しており、1日当たりの実際の感染者数や死者数は不明だ。ただ、複数の病院がひっ迫し、高齢者が死亡していると報告されている。

中国外務省の汪文斌報道官は28日、中国の感染状況について西側諸国とメディアが「誇張」し、「中国の新型ウイルス政策の調整について、ねじまげて」伝えていると非難した。

汪報道官は、中国はすべての国の新型ウイルス対応が「科学的根拠に基づいた、適切なものであるべき」で、「一般の人同士の交流に影響をおよぼしてはならない」と考えていると述べた。

そして、「安全な越境移動を確保し、世界の産業サプライチェーンの安定性を維持し、経済の回復と成長を促進するための共同努力」が必要だと呼びかけた。

欧州の対応は

欧州委員会は29日にも安全衛生委員会を開き、中国の感染状況について「EU(欧州連合)の協調的アプローチのための可能な措置」を議論する方針だとしている。

しかし、EU加盟国のイタリアはすでに、中国からの全ての渡航者に新型ウイルス検査を義務づけると発表している。

同国のオラツィオ・スキラッチ保健相は、新型ウイルスの新たな変異株を「確実に監視・特定」し、「イタリア国民を守る」ために「不可欠」な措置だと説明した。

この発表に先立ち、ミラノに到着するフライトではすでに、中国からの渡航者の検査が実施されていた。

26日にミラノ・マルペンサ空港に到着した中国からのフライトの一つでは、乗客の52%が陽性だったとイタリア紙ラ・レプブリカは報じている。

ベルギーでは、観光の中心地ブルージュの市長が、中国人渡航者に対するウイルス検査の実施や、ワクチン接種を義務づけるよう求めた。

その他の対応

日本の岸田文雄首相は27日、30日から水際対策を強化すると発表。中国からの全ての渡航者と、7日以内に中国への渡航歴がある人を対象に、入国時のウイルス検査を実施するとした。陽性で有症状の場合は7日間、無症状の場合は5日間の隔離措置を義務づける。中国便の数も制限される。

インドは、中国、日本、韓国、香港、タイからの渡航者に陰性証明の提示を義務づけている。症状がある人や陽性者は隔離される。

台湾は28日、来年1月1日から1月31日までの間、中国からの渡航者を対象にウイルス検査を実施すると発表した。中央感染症指揮センターは、陽性者は自宅での隔離が可能だとしている。

マレーシアも追跡・監視措置を新たに導入している。

一方でイギリス政府は、渡航者に対する検査や、ほか入国条件を再導入する計画はないとしている。

オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は、中国からの渡航者に対する渡航規制に変更はないとし、同国は中国と世界各地の状況を注意深く監視していると述べた。