中国、コロナの「死者5人」 新たな集計方法に懐疑的な見方も

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新型コロナウイルスの感染を封じ込めるための厳しい「ゼロコロナ」政策を大幅に緩和した中国で、その死者数の集計方法をめぐり懐疑的な見方が出ている。公式発表では、19日に2人、20日に5人が新型コロナウイルスで死亡し、それ以前の2週間は1人も死亡していない。
中国が発表した集計方法の概要によると、死者数には肺炎などの呼吸器系疾患により死亡した人のみが含まれるという。
こうした集計方法は世界保健機関(WHO)の指針に反するもので、結果的にほかの多くの国の死者数を大きく下回っている。
WHOは、各国が異なる方法でCOVID-19の検査や死者数の報告を行っていることから、国家間の比較が困難になっていると指摘している。
そのため多くの国ではCOVID-19による死亡を超過死亡数で記録している。超過死亡とは、パンデミック発生前の死亡率を基に通常予想される数より、どれだけ多くの人が死亡したかを示すもの。
この方法では、新型ウイルスが直接の死因ではないものの、病院で必要な治療が受けられないなど、新型ウイルスの影響により死亡した人も考慮される。
一方で中国では、COVID-19による死亡であることを確認するための厳格な基準が設けられている。新型ウイルスによって肺にダメージを受けていたことを示す証拠があるかどうかなどを調べる。
中国では7日に「ゼロコロナ」政策が大幅に緩和されて以降、感染者が急増している。
最大の経済都市の上海では感染者の急増を受け、ほとんどの学校がオンライン授業を行うよう命じられている。
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死者・感染者数を過小評価か
公式データでは、1日当たりの新規感染者数および死亡者数は比較的少なくなっているものの、検査数の縮小によってこれらの人数が過小になっているとの懸念もある。
こうした懸念に対処するため、中国国務院は20日に記者会見を開いた。
感染症専門家の王貴強教授は、新型ウイルスによる肺炎と呼吸不全のみがCOVID-19関連死にカウントされると明確に述べた。
国営通信社CNSは、基礎疾患による死亡は公式の数字に含まれていないと伝えている。
公式発表によると、パンデミック開始以降の中国の累計死者数は約5200人。これは100万人当たりに換算すると3人で、アメリカの同3000人、イギリスの同2400人を大きく下回っている。
これほどまでに低く抑えられているのは、厳格なロックダウン措置を取っていたからだとされている。
ワクチン接種状況は
中国はワクチン接種をめぐり、特に最も重症化しやすい人々にワクチンを提供するという点で課題に直面している。
中国政府は、人口の90%以上がワクチン接種を完了しているとしている。しかし、3回目の接種を終えている80歳以上は50%に満たない。
中国は独自に開発したワクチンを使っているが、世界各国が使用しているメッセンジャーRNAワクチンに比べ、重症化や死亡を防ぐ効果が弱いとされる。












