中国の病院、新型ウイルス感染者で「満床状態とみられる」=WHO
トーマス・マッキントッシュ、BBCニュース、ロンドン

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世界保健機関(WHO)は21日、中国で新型コロナウイルスの新たな感染の波が広がり、病院が満床に近づいているとの見方を示した。
WHOのマイケル・ライアン博士は、中国の集中治療室(ICU)の状況について、入っている人は「比較的少ない」とされているものの忙しい状況にあると述べた。
中国の統計によれば、21日には新型ウイルスによる死者はゼロだった。しかし、実際にはより大きな影響が出ているとみられている。
感染者の急増で、北京や他都市の病院はここ数日、満床状態となっている。
2020年以降、中国は「ゼロコロナ」政策を取り、保健面で厳しい制限を課してきた。
しかし、経済への影響が大きいことから、政府は今月上旬、制限のほとんどを終了した。
以来、感染者数が急増している。体力が特に弱い高齢者で死亡率が高くなることが懸念されている。
感染が拡大している一方で、公式発表では新型ウイルスによる死者は20日が5人、19日は2人だけとなっている。
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こうした状況を受け、WHOの健康危機担当トップのライアン氏は、中国に対してウイルス感染拡大についてのさらなる情報提供を求めた。
ライアン氏は、「中国ではこれまで、ICUの感染者数は比較的少ないと報告されているが、ICUが満床になっているとの話も出ている」と説明。
「この感染力の強いウイルスについては、公衆衛生や社会的な対策だけで完全に食い止めることは非常に難しいと、何週間も前から言っている」と述べた。
ライアン氏はまた、「ワクチン接種が出口戦略だ」とした。
中国は独自に開発したワクチンを使っているが、他の国々が使用しているメッセンジャーRNAワクチンに比べ、重症化や死亡を防ぐ効果が弱いとされる。
ドイツ政府は21日、同国企業ビオンテック製のワクチンの最初のパッケージを中国に送ったと発表した。

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ビオンテック製ワクチンはまず、中国にいる約2万人いるとされるドイツ人に接種される。
中国に外国製の新型ウイルスワクチンが届けられるのは、これが初めて。発送のタイミングや規模の詳細は明らかにされていない。
ドイツのオラフ・ショルツ首相は先月、北京を訪問した際に、中国国民もビオンテック製ワクチンを自由に接種できるようにすべきだと迫った。










