2023年は今年よりも暖かい年に=英気象庁予測

Dried-up lake bed

画像提供, Getty Images

イギリスの気象庁は19日、2023年は今年よりも暖かく、記録的な暑さの年の1つになるとの予測を発表した。

英気象庁は、2023年の世界の気温は、工業化以前(1850~1900年)の平均より1.08度から1.32度高くなるとしている。

この予測は、世界の気温が10年連続で、平均より少なくとも摂氏1度高くなることを示唆している。

同庁は、地球の温度を下げる傾向があるラニーニャ現象について、自然の気象サイクルの一部として3年続いた後に終息する可能性が高いと説明した。

また、人為的な気候変動による温暖化がもたらす影響についても指摘した。

気候変動が地球の気温を上昇させていることは、科学的証拠で示されている。

<関連記事>

Presentational white space

ラニーニャ終息で気温上昇か

世界各国の政府は気候変動による最悪の影響を回避するため、炭素排出量を削減して世界の気温上昇を1.5度以下に抑えると約束している。

現在の地球の温度はすでに工業発達以前のレベルから1.1度、上昇している。人類は1750年から1900年ごろ、化石燃料を大量に燃やして大気中に温室効果ガスを放出し始めた。

1850年の記録開始以降で最も暑かった年は2016年。太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が約1年にわたり続くエルニーニョ現象が、地球の気温を押し上げたと、気象学者たちは当時指摘していた。

ただ、過去3年間はラニーニャ現象の影響で太平洋の海面水温が平均より低くなり、地球の平均気温も下がった。

今回の予測では、そのラニーニャ現象が終息することで太平洋の一部の海面水温が上昇し、2022年に比べて地球の気温が高くなるとされている。

2016年のようにエルニーニョ現象による気温上昇は起きないとみられ、記録を塗り替えるような年になるとは考えられないと、英気象庁の長期予測責任者アダム・スケイフ教授は説明する。

それでも、北極など一部地域では平均よりも速い速度で温暖化が進んでいる。

「来年はラニーニャ現象による、自然の一時的なブレーキ効果が弱まるだろう。温室効果ガスの排出を実質ゼロにする政策が実施されるまで、来年そして将来にわたって、温暖化を勢いづけるアクセルが全開になり、より激しい雨や乾燥、極端な暑さが生じることになる」と、英レディング大学のリチャード・アラン気候科学教授はBBCに語った。

各地で観測史上最高気温

2022年には、40度以上を記録したイギリスをはじめ、世界の多くの地域で観測史上最高気温が記録された。

動画説明, イギリスで初の気温40度予報 特異な高温で生活は
Presentational white space

欧州とオーストラリアの一部地域では暑さの影響で山火事が発生したほか、パキスタンとインドでは5月に気温が51度にまで達した。

科学者たちは一連の研究の中で、これらの気温上昇が気候変動によっていっそう起こりやすくなっていると結論づけている。

気温上昇は干ばつや砂漠化、熱中症など人間や自然に壊滅的な影響を及ぼすとされている。