【2022年サッカーW杯】 クロアチア、3位決定戦制す モロッコに2-1
シャムーン・ハフェズ、BBCスポーツ、ハリファ国際スタジアム(ドーハ)

画像提供, Getty Images
ワールドカップ(W杯)カタール大会は17日夜(日本時間18日未明)に3位決定戦があり、クロアチアが2-1でモロッコに勝った。
クロアチアがW杯で3位以上に入ったのはこれで3回目。実力の高さを示した。
クロアチアは1998年にW杯に初出場し、いきなり3位に入賞。4年前は、ズラトコ・ダリッチ監督が初めて指揮を執り、決勝まで進んだ。フランスに敗れはしたものの準優勝し、サッカーのエリート国の仲間入りを果たした。
この日の試合は序盤、バタバタした展開だった。前半7分、クロアチアはヨシュコ・グヴァルディオールが、味方のパスに飛び込むようにして見事なヘディングシュートを決め先制。ところがそのわずか2分後、今度はモロッコのアクラフ・ダリが、ヘディングでボールをゴールに押し込み、同点とした。
前半終了間際の42分、クロアチアのミスラフ・オルシッチが放ったシュートは、ボールがポストを直撃してゴールの内側に転がり、貴重な勝ち越し点となった。オルシッチは後半早々にも、ゴール横のネットに突き刺さる惜しいシュートがあった。
後半になると、前半のようなスリリングな展開やエネルギッシュな動きは見られなかった。モロッコは同点に追いつけず、実り多かった今大会を最後は連敗で終えた。
クロアチアのダリッチ監督は、「勝ち取った銅メダルには金色の層がある。まるで今夜、金メダルを手に入れたみたいだ」と話し、こう続けた。
「3位決定戦で負けていれば、大惨事だった。これで、ひとつのサイクル、ひとつの旅が終わった。選手たちは全力を出し切った。みんなこのためにやってきた」
モドリッチ、クロアチアを勝利に導く
3位決定戦を目指すチームはない。しかし、人口400万人足らずのクロアチアは、この夜の試合で再び世界の舞台で見事な成績を残したことに、大いに満足するだろう。
チームの中心は、絶大な影響力をもつ主将のルカ・モドリッチだ。37歳にして代表162試合目となったこの試合でもゲームを操った。ただ、彼にとってはこれが最後のW杯出場になるかもしれない。
ダリッチ監督は、「チームには、年齢的にこれが最後のW杯となる選手もいる」と説明。「しかし、若い選手もいるし、クロアチアには大きな希望がある。ベンチには多くの若い選手がいる。年上の選手たちが、彼らに自信を持たせている」と話した。
また、「クロアチアはこの先、何も恐れることはない。ひつの時代が終わったとは思わない。2024年にはネーションズリーグと欧州選手権がある。クロアチアには素晴らしい未来が待ち受けていると信じている」と述べた。
同点にされるも突き放す
この日のクロアチアの先制点は、まるで練習どおりのプレーから生まれた。フリーキックの場面で、イヴァン・ペリシッチがふわりとボールを蹴り上げると、味方がヘディングでつないでセンターに。それを、グヴァルディオールが飛び込むようにして頭で見事に合わせ、ゴールの角へと押し込んだ。
しかしモロッコは、ダリのゴールですぐに同点に追いついた。ループボールがゴール目の前まで飛来し、それをダリが頭でたたき込んだのだった。スタンドは大歓声に包まれた。
モロッコのMFビラル・エル・カンヌスはこの試合、18歳で代表デビューを果たし、自信に満ちたボールタッチを見せた。しかし、彼が自陣深くでボールを失ったことが、クロアチアに2点目と、最終的には勝利を渡すこととなった。
ボールを奪ったクロアチアは、マルコ・リヴァヤからオルシッチへとボールを送り、オルシッチがシュート。ボールはモロッコのGKヤシン・ブヌの手をかすめて、ゴールネットを揺らした。
モロッコにとって再び同点に追いつく最大のチャンスをつくったのは、スペイン・セビージャ所属のストライカー、ユセフ・エン・ネシリだった。一度は、ゴール至近距離からシュートを打ったものの、クロアチア・ゴールを守るのは、決勝トーナメントでペナルティーキック(PK)をたびたびはじいてヒーローとなった、GKドミニク・リヴァコヴィッチ。ネシリのシュートは、このリヴァコヴィッチの鋭い反応に阻まれた。ネシリはアディショナルタイムにヘディングシュートを放ったが、クロスバーの上を通ってネットを揺らした。
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モロッコの躍進の意義
ワリド・レグラギ監督が率いたモロッコは、アフリカ勢で初めて準決勝に進み、新たな歴史をつくった。情熱的な選手とサポーターたちは、今大会に活気をもたらした。
この日の試合中、モロッコのファンたちは歌い、太鼓をたたき続けた。チームはベスト4に入った後、前回優勝のフランス、そして今回クロアチアに立て続けに敗れたが、今大会における功績を懐かしく振り返ることだろう。
レグラギ監督は、「大会前は誰もが疑っていたが、私たちは予想以上の結果を出した。それでもまだ足りない。このことを今後の参考にすべきだ」と話し、次のように続けた。
「子どもたちの写真を見ると、私は心を動かされる。サッカーは人々に夢を与えるので。私たちは子どもたちに夢を与え、その夢を守り続けてきた」
「モロッコや世界中の子どもたちが、W杯で優勝することを夢見ている。私にとっては、W杯のどの試合に勝つより、そのほうが大事だ」
「私たちは素晴らしい成績を収めたが、それを再び実現したい。準決勝や準々決勝の常連になれれば、いつかW杯で優勝できるだろう」










