イランの司法長官、道徳警察を解体と発言……所管する政府機関は無反応

画像提供, Getty Images
イランの司法長官が4日、同国でイスラム法に基づいた服装規定を強制している道徳警察が解体されると発言した。ただし、道徳警察は司法省ではなく内務省の管轄。
モハメド・ジャファル・モンタゼリ氏の発言は、この日に参加したイベントでのもの。他の政府機関などはまだこの内容を肯定していない。
イランでは9月、髪の毛を覆うヒジャブを「不適切に」着用していたとして、マサ・アミニさん(22)が道徳警察に逮捕され、その後死亡した。この事件をきっかけに、各地で激しい反政府デモが続いている。
モンタゼリ長官はこの日、宗教関係の会議に出席。道徳警察が解体されるのかという質問に対し、「道徳警察は司法とは無関係で、設置機関によって閉鎖された」と答えた。
モンタゼリ氏は3日の議会でも、女性にヒジャブ着用を要請する法律を見直すべきだと発言していた。
<関連記事>

たとえモンタゼリ氏の発言が確定事項となり、道徳警察が解体されても、服装を規定する長年の法律が変わるわけではない。
当局は、女性たちが主導する一連の抗議を、「暴徒」によるものだと主張している。
抗議はアミニさんの死がきっかけになったものの、貧困や失業、不平等、汚職などへの不満なども噴出している。
「ここで起きているのは革命」
道徳警察が解体されれば、当局にとっては譲歩となる。しかし、女性たちがスカーフを燃やす姿などが目撃される中、これが抗議を止めるのに十分かは確証がない。
BBCワールド・サービスのニュース番組「ニューズアワー」に出演したイラン人女性は、「政府が道徳警察の解体を決めたからといって、デモが終わるわけではない」と話した。
「たとえ政府が、ヒジャブは個人の自由だと言ったとしても不十分だ。この政権ではイランに未来がないことを、人々は知っている。イラン社会のさまざまな派閥、穏健派からも伝統派からも、女性がもっと権利を取り戻すべきだと、支持を表明する人たちがもっと出てくるはずだ」
別の女性は、「抗議に参加している私たちは、ヒジャブをしないことを気にしていない。この70日間、ヒジャブを着けずに外に出ている」と語った。
「ここで起きているのは革命だ。ヒジャブはその始まりで、独裁者の死と政権交代以外は望んでいない」
イランでは1979年以来、さまざまな形態の「道徳警察」が存在してきた。現在の「ガシュテ・エルシャド」は主に、イスラム的な行動規範を強制する役割を担っている。
女性の服装規定を監視するためのパトロールを始めたのは2006年。この規定では、女性に丈の長い服装を義務付け、ショートパンツやダメージジーンズなど、「慎みがない」とされる服装を禁じている。











